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自分で考える力と思いやりの気持ちを育む(後編)

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このコーナーでは毎回フィリピンと深い係わりのある、またはがんばる日本人を紹介していきます。
今回は、マニラ学習塾の塾長を務める石川誠司さんにスポットを当てました。

自分で考える力と、人を思いやる気持ちを育む(後編)
マニラ学習塾 塾長
石川誠司さん


■■■前編はこちら■■■


フィリピンの貧困家庭の子ども達へ教育を

マニラに住む日本人の小中学生を対象とした「マニラ学習塾」の塾長として奮闘中の石川誠司さん。じつは、この他に力を注いでいることがある。「Kapit Kamay para sa Kabataan(KKK)」“子供たちのための協力”という名のボランティア活動だ。
マニラ首都圏の北部にある、最貧困地域の1つであるパヤタス地区に毎週日曜日に出向き、公立小学校の一部を借りて、子ども達と一緒に勉強したり遊んだりする活動を続けている。参加する人達は、人種・年齢・宗教に関係なく“子ども達のために何かしたい”と思って集まったメンバーだ。

パヤタスの子ども達へは、基礎学力として英語と算数を教えている他、いわゆる「知恵(応用力)」と「表現力」にも重点を置いている。最近では、子供たちに手作りのよさ、面白さを知ってもらおうと、ペットボトルや発泡スチロールなど、手軽に入手可能なものを利用した剣玉作りを始めた。「俺はこういうのをやりたかったんだよ。もともとは学校を作るのが夢だったんだけど、何も学校施設にこだわることもないと思い始めてね。結局、KKKに落ち着いたって感じだな。」


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子ども達に希望を持ってもらいたい

パヤタスは、ゴミ集積所と隣合わせで、約7万人を超える低所得者が生活する巨大スラムとして知られている。2006年にはゴミ山が崩落し、多くの生き埋め犠牲者が出たことで、日本でもニュースで話題になった貧困地区だ。学齢期の子どもであってもゴミの中から換金できる物を探し出し家計の収入の足しにするなど、学校へ行かずに働いている子どもも多いという。

パヤタス地区の子ども達は、KKKが行うクリスマス会や遠足などを通してメンバーとのふれあいを受け入れ、楽しんでいるそうだ。「楽しみながらやっていることが、いつの間にか勉強になっている、そんな教育を心がけている。長期的には、将来
の収入の糧となり得る能力を身に付けさせてあげたい」と石川さんは話す。

フィリピンにおける貧困と教育の問題の根は深い。それでも、子ども達には将来に希望を持ってもらえたらいい、という気持ちで石川さんは今後も活動を続けるという。
「常に夢を追い、夢のある活動をしたい」と締めくくった。
 







プロフィール

石川 誠司 (いしかわ せいじ)
マニラ学習塾 塾長
1960年生まれ。
1983年に上智大学を卒業し、その年の8月からフィリピンに住み始める。その後、現在のマニラ学習塾を設立。1985年にフィリピン人と結婚、現在子ども三人。1995年にパヤタス地区の子どもたちを対象とした教育活動KKKを創設。

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