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第2回 大統領候補討論会のレポート
2016年03月30日更新

高い関心が集まっているフィリピン大統領選、注目の第2回討論会がセブ島にある大学にて3月20日に行われました。

 

 

(写真)セブ島にある大学(UP)にて3月20日に行われた第2回討論会は、5人の候補者のうち4人が参加。写真提供by Krizjohn Rosales via philstar.com

 

 

この模様はTV5やBusinessWorldでライブ放送で中継され、討論会は3時間にも及び白熱した議論が交わされました。

 

 

(TV5 の討論会ビデオ。TV5 Philippines via youtube.com)

 

 

フィリピンで選挙を司る政府機関COMELEC(The Commission of Election)が主催している大統領候補討論会、第二回目の今回はビサヤ地区で行われました。

 

候補者たちが国の深刻な問題について、どう考えているのかを有権者に示す重要な役割を担い、TV5のニュースキャスターLuchi-Cruz Valdez氏を筆頭に各方面の有識者をパネラーとして迎えました。

 

今回の討論会に参加した立候補者は、内務地方自治省の長官を務めるマル・ロハス氏(Liberal Party所属)、現上院議員グレイス・ポー氏(無所属)、ダバオ市長ロドリゴ・ドゥテルテ氏(Philippine Democratic Party-People’s Power所属)、現副大統領のジェジョマル・ビナイ氏(United Nationalist Alliance所属)の4人。上院議員のミリアム・デフェンサー・サンティアゴ氏( People's Reform Party 所属)は、癌治療のため欠席でした。

 

では第二回討論会~the PiliPinas Debates 2016~のハイライトを見てみましょう。

 

1.開始時間の大幅な遅れ

5時に開始予定だったこの討論会は、ビナイ氏と司会のValdez氏との間で行き違いがあり開始時間に大幅な遅れがありました。ビナイ氏がステージ上に資料を持ち込もうとし、これをValdez氏側がOK。しかし、選挙委員会のCOMELECの規則でステージ上への資料の持ち込みは禁止されていると判明したため、その後調整に時間がかかったというのが主な遅延の理由とされています。

 

2.質問の形式と内容

パネラーの質問に対し、解答時間は2分。反論があった場合は30秒の補足時間が与えられ、さらに指名された候補者には30秒間与えられる仕組みです。

質問の内容は情報自由化(FOI)、政治汚職、税金問題、台風ヨランダ復興計画、犯罪、ココナッツ税の問題など多岐に渡りました。トピック毎に、候補者は別の候補者に質問をする時間が与えられました。

 

3.白熱した討論

ビナイ氏のFOI法案推進意見で口火を切った第二回討論会でしたが、ポー氏のビナイ氏への汚職疑惑の攻撃で討論はヒートアップ。それを受けたビナイ氏はポー氏の国籍問題を追及し、「あなたはフィリピン人ですか?フィリピン人であることに後ろめたさを感じているのではないですか?」とポー氏に反撃。反論に次ぐ反論で本議題から、論点がズレてしまうこともしばしば。

ロハス氏が内務地方自治省長官としてのヨランダの復興支援の停滞を指摘されると、ビナイ氏に汚職疑惑と悪化するダバオの犯罪率について説明するよう迫りました。

各トピックの間で、候補者同士が小言を言い合う場面も見られました。

 

4.挙手発言方式

討論には挙手発言方式が採用され、各質問に対し、意見がある場合は挙手をして発言権が与えられました。最初の質問は離婚の合法化についてでしたが、だれも挙手をしなかったので離婚の合法化を推進する候補者はこの中にはいないと見なされたようなものでした。そんな中、今回欠席のサンティアゴ氏のスタッフがツイッターにて、サンティアゴ氏の離婚合法化支持を表明。

またドゥテルテ氏とポー氏が死刑についての質問で挙手、自身の考えを述べました。最終質問はマルコス元大統領の埋葬問題について。英雄墓地(Libingan ng mga Bayani)への埋葬を支持するかどうかという質問で、ドゥテルテ氏とビナイ氏の両氏が挙手をしました。

 

5.討論会最後の各候補者の演説内容

討論会の最後、各候補者は60秒間の演説の機会が与えられました。各演説の要点は次の通りです。

 

ビナイ氏

「月並みなフィリピンはもうたくさんだ。国民とともに上を目指せる大統領を目指します」

 

ドゥテルテ氏

「真のリーダーシップとは、国民の声をただ聞くということではありません。国民の声を反映し実現する本当のリーダーシップを発揮します。」

 

ポー氏

「私はイロイロで生まれました。汚職を抑圧するために全力を尽くします。」

 

ロハス氏

「正義のために、戦わなければなりません。もし、何かが不足していれば、我々はそれを補わなければなりません。何かが間違っていれば、それを修正しなければなりません。まともな人間が主導する政府を取り戻す必要があります。」

 

(bilangpilipino.comより抜粋)

 

6.SNSの反応

ライブ中継が始まると同時に、討論会についての感想をSNSに投稿しようとする人が急増。ツイッターでは#PiliPinasDebates2016というハッシュタグで様々な意見が交わされ、一時期#PiliPinasDebates2016がトレンドに急上昇、100万ツイートを超えました。

Rappler reportによると、SNSの話題の中心はドゥテルテ氏だったとのこと。これはドゥテルテ氏が他の候補者よりもよく発言していたため。

次回の第3回目の最終討論会は、ABS-CBN の中継でパンガシナン大学より4月24日開催予定です。副大統領候補討論会は4月10日、CNN Philippines、 Rappler、Business Mirrorの共同ホストでサント・トーマス大学で開催予定。

 

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「ニックネーム」 Ami
「自己紹介」   ファッション、洋楽ロック、
洋画が大好きです!
初めてマニラに上陸しました。

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