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【JETROフィリピンから】アジア開発銀行、新型コロナウイルスによる世界経済損失は最大8.8兆ドル、GDP比9.7%引き下げと発表
2020年05月22日更新

JETROフィリピンは21日、新型コロナウイルスに関連する経済動向の新しい情報を発表しました。アジア開発銀行が発表した新型コロナウイルスによる世界経済損失についてです。

アジア開発銀行、新型コロナウイルスによる世界経済損失は最大8.8兆ドル、GDP比9.7%引き下げと発表

 


アジア開発銀行(ADB)5月15日、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響による世界全体の経済損失を最大8兆8,000億ドルと予測し、世界全体のGDPを最大9.7%幅押し下げるとの試算(注)を発表した。世界全体の経済損失を最大4兆1,000億ドル、GDP比で最大4.8%幅と予測した4月3日付の発表(2020年4月9日記事参照)や、最大3,470億ドル、GDP比で最大0.4%幅と予測した3月6日付の発表(2020年3月18日記事参照)から大きく下方修正した。

 

ADBは国・地域別の経済損失について、EU加盟国および英国が最大2兆6,105億ドル(GDP比11.7%幅)と、地域別で最も大きな経済損失になるとした。そのほか、米国(2兆2,264億ドル、同10.7%幅)、中国(1兆6,234億ドル、11.2%幅)、日本(4,910億ドル、8.9%幅)、中国を除いた東アジア(2,567億ドル、9.3%幅)、東南アジア(2,529億ドル、7.2%幅)、南アジア(2,176億ドル、6.0%幅)、オーストラリアおよびニュージーランド(1,395億ドル、7.0%幅)、大洋州(50億ドル、7.0%幅)などと試算した。

 

ADBはまた、新型コロナウイルスの感染拡大を要因とした失業者が、世界全体で最大2億4,210万人発生すると試算した。国・地域別にみると、中国が9,520万人で最多とし、そのほか南アジア(4,590万人)、EU加盟国および英国(2,510万人)、東南アジア(1,840万人)、米国(1,350万人)、日本(550万人)、中国を除く東アジア(360万人)などと試算した。

 

フィリピンの経済損失は最大239億ドル、GDP比6.0%幅押し下げ

ADBはフィリピンの経済損失について、最大239億ドル(GDP比6.0%幅)と試算し、4月3日付の発表(54億ドル、GDP比1.6%幅)から大きく引き上げた(5月18日付ビジネスワールド)。なお、フィリピン開発予算調整委員会(DBCC)は5月13日、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響により、2020年のフィリピンの経済成長率はマイナス2.0~3.4%と予測し、感染拡大による経済損失はGDPの9.4%に当たる2兆ペソ(約4兆2,000億円、1ペソ=約2.1円)とする予測を発表した(2020年5月18日記事参照)。

 

(注)ADBは、各国が新型コロナウイルスの感染拡大の封じ込めにかかる期間ついて短期と長期の2つのシナリオを作成し分析している。短期のシナリオでは、各国で感染拡大が激化してから、国内の感染拡大が抑制され、経済活動が正常化するまでに3カ月かかる場合を想定し、長期のシナリオでは6カ月かかる場合を想定している。長期のシナリオの方が経済損失は大きく、本稿記載の経済損失の予測はいずれも長期のシナリオの場合を記載している。

 

(参考)長期のシナリオ:世界全体の経済損失8兆8,000億ドル(世界全体のGDPを9.7%幅押し下げ)、短期のシナリオ:世界全体の経済損失5兆8,000億ドル(世界全体のGDPを6.4%幅押し下げ)。

(坂田和仁)


(世界、フィリピン)

出典:JETROフィリピンビジネス短信

 

 

 

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