ブログ
食べる
経済ニュース
コラム
求人情報

HOME >  コラム  >  第15回 フィリピン・ビジネスパーソンインタビュー / Rei Alimurung

第15回 フィリピン・ビジネスパーソンインタビュー / Rei Alimurung

お馴染みのフィリピンで活躍中のアノ人に直撃!日本人以外にもフィリピンには注目のキーパーソンが多く暮らしています。そこで、国籍問わず活躍中のビジネスパーソンにもフィリピンにおける「いろは」を語ってもらうコーナーがスタート!

AIDE  Co-Founder and CEO
Rei Alimurung レイ・アリミュラングさん


Ray Alimurung氏がLazada Philippines(ラザダ・フィリピン;以下ラザダ)のCEOに就任したのは2018年6月。2012年から2013年までの間ラザダの経営に携わっていたが、その後いったん離れ、バンコクを拠点とした他のeコマース企業にてマネジメントに携わった。再びラザダに戻ってきたのは、中国の企業「アリババ」がラザダ・グループを買収した2016年だ。今回はフィリピンにおけるeコマースの現状とラザダの取り組みを伺った。ラザダフィリピンの共同経営者はInanc Balci氏とAlimurung氏。二人はフィリピンのeコマース企業の初のフィリピン出身CEOでもある。

 

編集部

 

ラザダに戻ろうと決心したのは何故ですか?アリババの買収の件が大きな理由でしょうか?

 

Rei Alimurungさん

 

はい、それが一番の理由です。加えてeコマースに関する経営戦略をたてたり、様々な規制事項を調整して、フィリピンでeコマースの土台をつくり、この国の「eコマース」業界全体の成長を後押ししたいという思いがあったからです。eコマースで信頼と正しいオーディエンスを獲得するには、人々の注目を集めることができるリーダー的存在となりうるeコマース企業が必要です。それになるうるのはラザダしかない、と感じたのです。

 

 

編集部

 

アリババが参入する前とした後ではラザダ・フィリピンはどう変化しましたか?

 

Rei Alimurungさん

 

ラザダは現在6年目に突入し大きく成長しましたが、今回の買収で中国の動向によりアンテナが向くようになりました。一番良かったのは、中国におけるソーシャル・コマースの概念など、現在、中国で何が起きているかを知ったことです。なぜなら、ソーシャル・コマースはアジアのショッピングサイト特有の現象だからです。Amazonのサイトを見るとわかるのですが、Amazonでは商品に関するレビューは見ることができますが、その商品を買ったユーザーがサイト上でグループを作って商品について話し合ったり、商品を評したり、他のユーザーに勧めたりというソーシャル・コマースを見つけることはできません。SNSではお馴染の、例えば自転車愛好家や車愛好家が、ある特定の商品について話し合うコミュニティーの開設などが、中国のeコマース・サイトではソーシャル・コマースとして存在しているのです。ラザダではサイト上で商品のコミュニティをつくったり、商品を評価し勧め合ったりというソーシャル・コマースを開始したばかりです。

 

 

編集部

 

ここ数年においてラザダが直面した試練は何ですか?その問題への取り組み方は?

 

Rei Alimurungさん

 

現在、クレジットカードを所有しているフィリピン人は全体の5%以下、銀行口座を持っている人は30%以下です。オンラインで銀行口座からの支払いやATMカード決済ができるようになったのは昨年の第4四半期からです。これは政府がEMV(ICチップ搭載クレジットカード)の使用を義務付けたのが関係しています。BankNetが有効なサイトでなければATMカードは使うことが出来ないのに、これまで多くのサイトがBankNetさえ導入していなかったのです。それからロジスティックスの問題です。現在、ラザダの注文はフィリピン郵便局で配送していません。ラザダがフィリピンの郵便局を使わない理由は2つ、透明性と信頼性がないことです。現在は独自の宅配システムを使っていますが、eコマース企業で、自国の郵便システムを使わず宅配システムのみで注文を配送している国はあまりありません。インドネシアやタイはインターネットが使える機能的な郵便システムがありますが、フィリピンにはありません。フィリピンはインドネシアと同じ群島からなる国なのに、インドネシアのようにロジスティックスが整備されていないので、各所へ荷物を届けるのに高いコストがかかります。現在、配送コスト自体は落ち着いてきましたが、商品に関するコストがかかるので、価格は高いままです。とりあえずのロジスティックスの対処法は今までのように独自の配送システムを使い続けることです。また、代金前払いへの取り組みですが、フィリピン全土において代引き配送が浸透してきていますが、代引きは多くのリスクが伴います。信頼性にも欠けますし、未払いの商品を配送するのはロジスティックス側のリスクもあります。未払いの商品を売る販売側のリスクも大きいのです。

 

 

編集部

 

代引き配送のリスクを最小限にする方法はありますか? 

 

Rei Alimurungさん

 

代引き配送で一番気を配ることはリードタイム、つまり発送から到着までの時間です。商品がすぐに到着すれば、購入者に別のサイトで買い物をする時間を与えないので、リスクは少なくなります。ですので我々はリードタイムを短くすることに全力を尽くしています。ラザダは国内外のeコマースサイトに比較して一番短いリードタイムを提供しています。課題のもう一つは、ターゲットとしている顧客層が今までのeコマースになかった層なので、そのような層を含む顧客の信頼性を獲得することです。なぜなら、サイトの不信感は、代金引換払いの利用に繋がっているからです。ゆっくりではありますが、ラザダは信頼を得てきていると思います。実際、顧客がラザダを信用していれば、代金引換払いを選択しないで済むのです。そのような状況下にあって、ラダではクレジットカードや銀行口座がない人でも利用できる代引きに代わる前払い方法のウォレットを積極的に展開しています。また、ウォレットへの入金窓口を増やしています。

 

 

編集部

 

フィリピンのeコマース業界とは?そしてフィリピンでのラザダのポジションは?

 

Rei Alimurungさん

 

ラザダがフィリピンのeコマース業界のリーダーであることは明白です。けれどフィリピンでこの業界はまだ始まったばかりです。eコマースに参入している小売店は全体の3%以下です。けれど、自分たちが業界のリーダー的存在だからといって満足していません。なぜなら、このビジネスは強いネットワーク効果外部性を有するプラットフォーム型のビジネスであり、製品やサービスの利用者が増えれば増えるほど、自身のプラットフォームやネットワークの価値が高まっていくということです。

 

 

編集部

 

ラザダでのマネージメントのスタイルは?

 

Rei Alimurungさん

 

一人ひとりが組織に必要な力を身につけられるようなエンパワーメント・スタイルを実行しています。チームのメンバーと共に戦略的目標や鍵となる方向性を明確にしたうえで、毎日、毎週の業務の細かい指示はしません。そして、その目標達成の障害となっている事項を確認しその障害を取り除きます。他のチームとの懸念事項を共有・調整したり、技術的や予算的な事項でエスカレーション対応を行なうなどしていくのです。

広告

フィリピン・ビジネスパーソンインタビュー

家庭医療のプラットフォームを展開するAIDEを創業したPaolo Bugayong氏。自身の経験からフィリピンの医療システムに課題を感じ、スマートフォンを通じて自宅で医療サービスを受けられるシステムを開発した。「成功に近道はない」を信条に、目の前の患者と仕事に全力で向き合い、サービスの拡大を目指す。
現在経営するAdMov Marketing Solutionsを含めて、これまでに3社のスタートアップを起業したCapiral氏。企業に勤めた経験や経営者としての視点をもとに、新たなテクノロジーを使った広告を考案。広告業界を大きく変えるチャレンジを続ける。
Ernani Omar Cruzさんは医療保険管理システムを運営する「S t a s h 」のCEOだ。国際的なIT企業や金融、航空業界など様々な業界の大企業で働いた経験を生かし「Stash」を創立。
Ryan K. Cruz氏はRamen Yushoken(優勝軒)、Mendokoro Ramenba(麺処ラーメンバー)、Kazunor(i 和徳)というメトロマニラで名高い3つの日本食レストランの経営者だ。
フィリピン国内で急成長している企業・QuadX Inc.は、国際間のデジタルロジスティクスとeコマースにおける支払いシステムに特化したスタートアップ企業だが、Dino Aranetaさんは、その創業者だ。

フィリピン・ビジネスパーソンインタビュー 一つ前のコラムを見る

フィリピン・ビジネスパーソンインタビュー
世界的に知られるクラウドファンディング、Cropital。世界中から投資を募り、地元農家が資金調達できるように手助けするのが彼らの主な目的だ。Cropitalの創業者はCEORuelAmparoさん。2015年11月、22歳でCropitalをスタートさせた。彼はフィリピン大学ディリマン校生産工学を卒業、現在、様々な社会的活動に傾注している。

その他

東南アジアと言えば!そしてフィリピンと言えば!南国のフルーツ天国。日本にも四季に合わせて沢山のフルーツを楽しめますが、ここフィリピンでも南国特有のフルーツを楽しむことができます。特に、その代表格と言うべきはマンゴーではないでしょうか。黄色に熟した甘いマンゴーは口に頬張るごとに幸せを感じてしまいます。
現在、外資の参入を制限するネガティブリストの最新版の公表が待たれているところですが、大きな流れとしては外資規制が緩和されていく方向にあると言えそうです。これまで外資規制があったために60/40法人としてフィリピンに進出した企業も多く、外資規制がなくなった場合にはローカルパートナーから株式を譲り受け、独資100%となりたいと考えている会社も多いのではないかと思います。
今回は「フィリピンでムエタイを紹介します」です! フィリピンと言えばやっぱりパッキャオ!ボクシングですよね! フィリピンにはそこら中にジムがあってとても盛んなスポーツです! しかし、なぜ今回ボクシングではなくムエタイを紹介するのか?
フィリピンの文化に根付いた実用的で、高品質の家電を提供し続けたパナソニック。その大きな船の舵取りを担う林さんは節目の今年、パナソニックビューティーの販売にも力を入れ生活家電から次のステップへ。フィリピンの経済成長の波にのり、新たなパナソニックの歴史を刻んでいきます。
日本とフィリピンの友好、相互理解のために文化交流を行っています。具体的には、文化事業(日本映画祭や展示、公演など)、日本語教育(日本語教師の研修や日本語能力試験の実施)、日本研究・知的交流(日本について研究する人への支援、知的リーダー層の交流)を3本柱として行っています。その中でも特に文化事業と日本研究・知的交流を担当しています
自身の体験から整体の技術をゼロから学び、フィリピンに進出。整体に馴染みのないフィリピン人に指導し、国内に10店舗を構えるまでに浸透させてきました。ホスピタリティが大切な業界で生きてきた成瀬さん。フィリピンのマーケットやポテンシャルに大きな魅力を感じ、ここで会社が大きく成長するのを見届けたいと言います。
コミュニティ隔離措置により工場が一時操業停止になったことにより、他の工場への異動を求められたところ、出勤しなかった従業員がNLRCに異議を申し立て、当社に通知が届きました。これはどのような手続でしょうか?
今回は「イナサルのメニューを全部たのんでみました!」です。 イナサルとはフィリピンにあるチキンのレストランで低価格でライス食べ放題といった魅力がある大人気のチェーン店です!
NO.8 インタビュー どうなる? フィンテック市場の動向 ~ NRI マニラ支店のコンサルタントに聞く〜
フィリピン不動産賃貸ポータルサイト  |   フィリピン求人 求人プライマー