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外国の仲裁判断の実行方法についてパート2【フィリピンで役立つ!フィリピン法律あらかると第二六回】
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『外国の仲裁判断の実行方法』

前回ではフィリピンでの紛争解決についてお話させてい ただいております( に掲載されていますので、見逃された方は是非ご覧ください)。今回は事業 の売却の方法についてお話しいたします。


今月の事例

Q.フィリピンで事業を行っていた人から、その事業を譲り受けようと思います。どのようにすればよいですか?

 

 

<フィリピンにおける事業売却の方法>


フィリピンにおいて法人形式で行っている事業を第三者が譲り受ける場合、一般的に用いられる方法としては、①株譲渡と、②資産譲渡の方法があります。なお、株式譲渡の場合、その対象となる法人が株式が上場している公開会社である場合には、更に別の手続が必要となりますが、ここではそのような会社ではないことを前提にお話しします。また、これらの他に③合併の方法によることも可能ですが、一般的には使われていません。

 

<株式譲渡と資産譲渡の違い>


事業を第三者に譲渡する方法としては株式譲渡と資産譲渡が主な方法ではありますが、それではこれら2つの方法の違いはどこにあるのでしょうか。まず、株式譲渡ですが、株式譲渡が行われる場合、譲渡の対象となるのは事業を行なっている法人の株式ということになります。したがって、株式譲渡が行われ、第三者が株式を取得したとしても、営業の主体としては従来と変わらない法人であるということになります。よって、新たな株主は別に法人を立ち上げる必要はなく、そのまま事業を継続することが可能となり、この点はメリットがあると言えるでしょう。他方、株式譲渡により新たな株主はその法人が持っていた権利だけでなく、債務まで包括的に承継することになることに注意が必要です。そのため、株式譲渡の方法を取る場合には、その法人がどのような資産を有しているか、またそのような債務を負って いるかについてもしっかりと調査する必要があります。次に資産譲渡ですが、この方法を取る場合、買主は自分が欲しいと思う資産を特定して、それのみを譲り受けることができます。なお、資産だけでなく債務についても譲り受けることは可能です(例えば、ライセンスを取得する場合には、ライセンス権という資産だけでなく、ライセンス料を支払う義務についても承継することになります)。他方、資産の譲渡を受けたとしても、それだけでは新たに事業を行うことはできませんので、この方法を取る場合には新たに事業を行うための主体を作る必要があるでしょう。すなわち、法人を設立し、事業を行う事務所を賃貸し、新たに従業員を雇用するなどを行う必要がありますので、それなりの時間と費用がかかることになります。

  メリット デメリット
株式譲渡 譲り受け後もそのまま事業の継続が可能 債権債務のすべてを承継する
資産譲渡 必要な資産のみ譲り受けることができる 新たな営業主体を作らないと事業を行うことができない

 

結論

A.株式譲渡または資産譲渡の方法によることが一般的です。それぞれにメリットとデメリットがありますので、適した方法を取られるとよいでしょう。

 

本稿においてフィリピン法に関する記載につきましては、Quasha, Ancheta, Peña & Nolasco法律事務所の監修を受けております。



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弊事務所は、下記のフィリピンの法律事務所と提携しており、フィリピン進出中の日本企業及び在留邦人の方々に日本語での法律面でのサポートを提供させていただいております。取扱業務:会社設立、企業法務、倒産、労務問題、税務問題、一般民事、相続等


Quasha, Ancheta, Peña & Nolasco
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(左) 弁護士 上村真一郎
(右) 弁護士 鳥養雅夫
(桃尾・松尾・難波法律事務所)
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レストラン産業に関わって約23年。エルバート・クエンカ氏は、アップルに勤務した経験も。以前は、ラーメン・優勝軒、メンドコロ・ラーメンバ、日本料理店のKazunoriの経営チームに関わっていたが、現在は彼自身が手掛けるオリジナルベンチャー企業“ステーキ・ルーム・コンセプト”に専念している。
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