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フィリピンの商標登録について【フィリピンで役立つ!フィリピン法律あらかると第四十六回】
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『フィリピンの商標登録』


今月の事例

Q.日本で商標登録を行っている商標が全く関係の無いフィリピンの会社により商標登録されていることがわかりました。この商標登録を取り消すことはできますか?

 

 

<フィリピンでの商標登録>


フィリピンにおいて商標権による保護を受けるためには、商標権の登録がなされる必要があります。商標権の登録の方法としては以下の2種類の方法があります。

 

1.フィリピンのIntellectual Property Office(IPO)への出願

フィリピン国内において、保護を求めようとする商標権の登録申請を行う方法です。フィリピンでは、商標を先に利用した者ではなく、商標権の登録申請を先に行った者が権利者として保護される、いわゆる先願主義を採っています。申請が認められ商標権の登録がなされますと、10年間登録は有効であり、更新も可能です。

 

2.日本でマドリッド制度を用いて国際商標出願

フィリピンも国際的な商標保護について定めたマドリッド協定議定書の加盟国ですので、日本国内でフィリピンを保護対象に含めた商標出願(いわゆるマドプロ出願)を行うことが原則的に可能です。具体的には、日本の商標権者が特許庁に出願を行い、特許庁が形式審査を経て出願書類をWorld Intellectual Property Organization (WIPO)に送付し、WIPOがフィリピンのIPOに通報を行い、フィリピンのIPOがフィリピンの商標法に基づいて審査を行い、問題がなければ商標権の登録が行われます。

 

<フィリピンでの商標に対する異議申し立て>


日本で商標登録しており、フィリピンで事業展開するに当たり商標登録を行おうとしたところ、第三者が同じ商標を登録していることが判明した場合、何か異議を申し立てることはできないのでしょうか。

 

1.異議申し立て

既に登録されている商標に対してその抹消を求める申し立てをIPOに対して行うことが可能です。もっとも、抹消を求める申し立てには、抹消の対象となる商標がフィリピンの商標法に照らせば登録できないものであったことを証明することが必要です。本件では、当該商標が申立人が有する
国際的及びフィリピンにおいて著名な商標と同一又は紛らわしいほどに類似しているものに該当する場合、抹消の申し立てが認められる可能性があります。この方法による場合、当該商標が国際的のみならず、フィリピン国内でも著名であることの証明が必要ですので、まだフィリピン国内で事業を開始する前であれば、実際に申し立てが認められることは難しいといわざるを得ないでしょう。

 

2.未使用に基づく抹消

フィリピンでは、商標が登録された場合、その商標を利用していることを商標登録申請日から3年後及び商標登録日から5年経過した日から1年以内にIPOに報告する必要があり、これがなされないと商標が抹消される可能性があります。商標が抹消されたあとであれば、新たに商標登録の申請を行うことが可能です。

 

 

結論

A . 御社の商標が世界的に、また、フィリピン国内においても著名商標に該当する場合には取り消しが可能となる場合がありますが、その証明は難しいでしょう。

 

本稿においてフィリピン法に関する記載につきましては、Quasha, Ancheta, Peña & Nolasco法律事務所の監修を受けております。



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