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三菱商事、150億ペソの複合開発事業を推進

2019年12月20日

三菱商事は、今年10月、ゴティアヌン財閥傘下の有力コングロマリットであるフィルインベスト・ディベロップメント(FDC)の子会社フィルインベスト・アラバン(FAI)と合弁事業契約を締結した。三菱商事の出資比率は40%とされている。この契約遂行により、三菱商事は、FAIがアラバンのフィルインベスト・シティの中心に所有する土地約1万7,000平米の40%の権権を有することになる。

 両社は、合弁会社を通じて、この土地に、Aクラスのオフィススペースを特徴とする高層・多目的タワー複合施設を共同開発する。推定事業費は150億ペソ。総リース可能面積(GLA)は約18万3,000平米となる。FAIと三菱商事は、建築、運営・管理、都市開発分野での相互の経験と専門知識を共有する。この土地は、フィルインベスト・ディベロップメントがアラバンに所有する複合不動産(244ヘクタール)フィルインベスト・シティ内に位置し、高級住宅街「パークウェイ・アベニュー」に隣接した戦略的場所にある

 この合弁事業は、フィリピン競争委員会(PCC)の認可取得などが前提となっている。PCCは、この合弁案件に関して、12月10日付けのPCC判断事例027-2019号において、「深刻な競争制限的なものではない」として承認した。すなわち、合弁事業実現に向けて大きく前進したことになる。

 なお、三菱商事は、日本のみならず、東南アジア、中国、米国等世界各地で不動産開発事業を展開、工業団地や商業施設、住宅、物流センターなど多岐に渡る不動産開発の知見を蓄積してきた。これまで中心だった単体の不動産開発に加え、全産業を俯瞰する総合力を活かし、産業や分野を跨ぐ横断的な複合都市開発事業を推進していく方針である。フィリピンでは、これまで、主に、センチュリープロパティーズ社(CPG)と共同でオフィスや分譲住宅事業を展開してきたが、今回はゴティアヌン財閥傘下のフィルインベストグループとの協働事業であることが注目される。

 

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