フィリピン中央銀行(BSP)は、2017年8月及び年初8カ月間(1月−8月)の海外からのポー トフォリオ投資(証券投資等の間接投資)勘定の速報値を発表した。海外からのポートフォリオ投資としてカウントされるのは、非居住者によるポートフォリオ投資動向であり、証券取引所(PSE)を通じてのフィリピン株式、ペソ建て債券、銀行でのペソ建て預金、マネーマーケット投資などが含まれる。
8月の海外からのポートフォリオ投資勘定は5,800万米ドルの売り越し。前年同月(4億2,700万米ドルの買い越し)、前月(2億0,650万米ドルの買い越し)の純流入から純流出に転落した。これは、8月が「ゴースト・マンス」(鬼月)として投資を敬遠されたこと、投資家が、1)米国と北朝鮮の間の緊張の高まり、2)第2四半期の軟調な企業業績、3)政府の強硬な麻薬取締活動の再強化、4)関税局(BOC)の逸脱行為疑惑等を嫌ったのが主な要因とみられる。