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【フィリピン経済ニュース】消費関連企業、新型コロナ禍の巣籠もりで業績明暗

2020年10月19日

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主要消費関連企業の2020年上半期(1月~6月)の決算発表が出揃った。多くの企業が新型コロナウイルス感染拡大やそれに伴う地域隔離措置による景気悪化の影響を受けた。また、外食制限、家庭内食事の増加というライフスタイルの変化により明暗が大きく分かれた。巣籠り需要拡大を背景に大幅増益決算となった企業もある。個別は既にレポート済みであり詳細は省くが、今上半期の消費関連企業の動向は下記のとおり。




  <食品メーカー>


家庭での食事や調理機会が増加したことで、内食用調理食材も提供するサンミゲルフーズ(サンミゲルフーズ&ビバレッジの食品事業担当)、ゴコンウェイ財閥傘下のユニバーサル・ロビーナ(URC)という大手食品企業は増収増益となった。特に、カップヌードルなど即席麺事業を展開する日清食品グループとURCとの合弁企業であるニッシン・ユニバーサル・ロビーナ(ニッシンURC)の業績は続伸、売上高は前年同期比(以下同様)23%増の37億6千万ペソ、純利益は30%増の4億8千万ペソと二桁増収増益であったことが注目される。巣籠もり需要拡大の恩恵を享受した代表例といえよう。ツナ缶詰大手のセンチュリー・パシフィックフーズ(CNPF)の売上高も27.5%増の251億ペソ、純利益は31%増の22億ペソと二桁増収増益であった。


  <酒類・飲料メーカー>


サンミゲル ブリュワリー(SMB、サンミゲルビール)の純売上高は39%減の427億9千万ペソ、純利益は62%減の50億2千万ペソにとどまった。SMBには、キリンホールディングス(キリン)が約48%出資している。3月央からの地域隔離策のもとでのマニラ首都圏やその他の地域の主要都市での酒類販売一時禁止や外食事業制限措置、酒税増税などが響き、減収減益を余儀なくされた。ただし、非常に強い逆風の中では比較的底堅い推移であったともいえよう。  


一方、洋酒事業を展開するヒネブラ サンミゲル(GSMI)の純売上高は1%増の148億4千万ペソ、純利益は28%増の12億6千万ペソと堅調。フィリピンの洋酒は低価格品が多く、外食規制で影響を受けるマイナスよりも、巣篭り需要拡大の恩恵が大であったようだ。有力持株会社アライアンス・グローバル・グループ(AGI)傘下の世界最大(数量ベース)のブランデーメーカーであるエンペラドール(EMP)は、海外戦略の奏効などで純利益は1.4%増の33億1,100万ペソに達した。100%子会社の英スコッチウイスキーメーカー「ホワイト&マッカイ」の販売量は34%増加した。


<外食企業>


新型コロナ感染拡大やその対策としての地域隔離措置の下での一時休業、店内での飲食禁止措置(デリバリーやテイクアウトのみ)という業務制限などが響き、上表のように軒並み赤字決算となった。  


ファーストフード・チェーン最大手のジョリビー・フーズ(JFC)グループ全体の総売上高は24.5%減の858億ペソ、総収入は25.3%減の628億ペソにとどまった。そして、営業損益は66億ペソの赤字転落(前年同期は36億ペソの黒字)、純損益は126億ペソの大幅赤字転落(同22億ペソの黒字)となった。ちなみに、第2四半期の期初段階で全店舗の50%が一時的休業を強いられていた。その後、地域隔離措置が徐々に緩和されたことなどで、期末段階では全店舗の88%が営業という状況に改善した。


  一方、マクドナルド・フィリピン(比マクドナルド)は、当地の有力持株会社アライアンス・グローバル・グループ(AGI)関連会社のゴールデンアーチス・デベロップメント(GADC)によって展開されている。この比マクドナルドのグループ全体の売上高は37%減少、営業収入は38%減の97億ペソにとどまった。特に、既存店売上高は41%減へと急減した。新型コロナウイルス感染拡大やその対策としての地域隔離措置にともなう来客数減少、更には3月央からの一部店舗の臨時休業、大半の店舗でのデリバリーやテイクアウトのみへの業務制限などが響いた。ちなみに、第2四半期の営業収入に占めるデリバリー販売比率は24%、ドライブスルー販売比率は40%に達した。  


このほか、パンケーキハウス、MAX、イエローキャブ・ピザ、クリスピー・クリーム・ドーナツ、テリヤキボーイなど多種なチェーンを展開するMax'sグループ、ピザのシェーキ―ズ・ピザ・アジア、ジュースバー・チェーンを展開するフルータスも赤字転落となった。  


<小売企業>


新型コロナウイルス感染拡大やその対策としての地域隔離措置のもとでのモール等の一時閉鎖や営業時間短縮などの影響を大きく受けた。ただ、そのなかでも、食料品や生活必需品の店舗や売場は営業継続を要請される一方、百貨店などは営業一時停止を余儀なくされた。したがって、業態によって大きく明暗を分けた。  


食料品や必需品の比率が高く営業規制の影響がほとんどなかったピュアゴールド・プライスクラブ(ピュアゴールド)の売上高は前年同期比15.1%増の820億ペソ、純利益は20.1%増の34億ペソと二桁増収増益決算となった。PSE中小新興企業(SME)ボードに6月15日新規上場されたメリーマート・コンシューマーコープ(メリーマート)の収入も35.3%増の16億4千万ペソ、純利益は23.9%増の1,367万ペソと二桁の増収増益となった。  


一方、百貨店や贅沢品・非生活必需品比率の高い企業は、一時休業を余儀なくされ、苦戦という結果となった。ルスタンで知られるSSI、メトロリテール ストアーズグループ(メトロリテール)は赤字転落を余儀なくされた。業界最大手のSMリテールの売上高も17.9%減の1,391億ペソ、純利益は90.8%減の5億2,200万ペソと大幅減益となった。  


コンビニエンスストアは、地域隔離措置下でも営業継続を要請された業態ではあるが、移動の制限で従業員出勤や配送面での困難さという問題で一時休業を余儀なくされる店舗が出たこと、店内での飲食禁止などが響き厳しい決算となった。業界断トツのセブン-イレブンを展開するフィリピン・セブンも、一時休業店比率が最高で30%に達したこともあって、売上高は12.2%減の222億7千万ペソ、最終損益は3億9千万ペソの赤字に転落した。

 
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