2004年からここフィリピン・マニラでクリニックを運営されている東京ヘルスリンクの岡田さんにフィリピン医療の変遷などを伺った。
店舗情報
東京ヘルスリンク 岡田由香さん(日本人アカウントマネージャー)
2004年からここフィリピン・マニラでクリニックを運営されている東京ヘルスリンクの岡田さんにフィリピン医療の変遷などを伺った。
Q. フィリピンで医療機関を運営されようと思われたきっかけを教えてください。
話によるとかれこれ30年ほど前の話になりますが、当時クリニックを設立した父は医療機器の販売に携わっていました。遠くはミンダナオまで営業に行くこともあり、医師の方々に出会ったことがフィリピンのクリニックを開くきっかけになりました。医療機器導入の際には運用などに関するトレーニングが不可欠です。医療機器を医院に導入してもらうには、まずは展示場が必要です。そこで展示場とトレーニング場を一緒にした場を作ることにしたのですが、かなりの設備投資になることもあり更に一石三鳥を狙ってクリニックを設立したのが東京ヘルスリンクです。会社設立は2003年8月、当時は日本人向けのクリニックではなく、日本の方が来てくれたらありがたいというくらいでした。
Q. 当時と今の医療事情の変遷を教えてください。
一般の住民は金銭的な理由ですぐに民間の病院に行けない状態で、ほとんどの人は公立病院を利用していました。当時一番大きかった国立のPGH(Philippine General Hospital)の院内を見ましたが、入院患者は廊下にベッドを並べている状態で医療機械はドネーションされたものを使っていたようです。公立、民間の病院でも医療機器ほとんど揃っていない状態でした。
医療機器の販売について、当時はフィリピン国内の治安もまだ悪く、営業に出向くのも困難でした。ビジネスが軌道にのったのは1996年以降、ラモス政権の後くらいだったと思います。2000年頃から民間病院が徐々に増え、医療機器に関しても設備投資で導入が進んでいきました。CTスキャンなどの大型機械は2000年問題を抱えて、対応に苦慮したのを覚えています。
フィリピンの医療事情は日進月歩進、徐々に進歩しています。今ではマカティメディカル、セントルークスのように民間の医療機器を充分整備した総合病院もありますし、民間のすぐれたクリニックも多く設立されています。
Q. 日本人が医療機関を利用するときのためにアドバイスをいただけますか?
日本人の先生がいらっしゃるかで大きく変わってくると思います。日本人の先生は患者さんへ日本語で細かく症状、治療内容などを説明してくれるので日本人の患者様にとっては非常に安心できますね。通訳を介するのと、ダイレクトとでは全然違ってきます。実際に当院の患者様も質問を直接ドクターに回答していただけるのが一番ありがたいとおっしゃっています。
当クリニックも、病気でお困りの方のお手伝いができればと考えております。今は日本人のドクターも在籍しており、患者様からも好評をいただいております。この4月には日本人の方向けの専用待合室も設置することになっています。重篤な場合はアジアンホスピタル、セントルークスに籍を置いているドクターも在籍していますので、連携することが可能です。医療ですので宣伝をするようなものでもないのですが、どこか頭の片隅で東京ヘルスリンクに行けば設備も日本人の先生もいるということを覚えていただけると私どもも大変うれしく思います。
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