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フィリピンのIT ソリューション業界

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なるほど!フィリピンのIT ソリューション業界

 

ITソリューション業界の概況

2022年のフィリピンのインターネット普及率は55.82%、またアクティブなインターネットユーザーは、約8475万人と推定されています(Ding調査)。その中にあって、フィリピンのインターネットソリューション市場もまた急成長しています。
フィリピンのITソリューション市場における外国企業の参入状況は、フィリピン政府の積極的な誘致策や成長著しい市場などを背景に活発化しています。トレンドをいくつかご紹介します。

BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)セクターへの参入: フィリピンは英語力の高い労働力を持ち、BPOセクターが盛ん。多くの外国企業がBPOセンターをフィリピンに設立し、顧客サポート、バックオフィス業務、ソフトウェア開発などのサービスを提供。

ソフトウェア開発およびITサービス: フィリピンはソフトウェア開発やITサービスの需要が高まっている市場。外国企業はフィリピンの技術者や開発者の能力を活用し、ソフトウェア開発やカスタマイズ、アプリケーション開発などの分野で事業展開を行っている。

スタートアップエコシステムへの関与: フィリピンではスタートアップエコシステムが成長しており、外国企業や投資家がスタートアップ企業に参入。これにより、イノベーションや新しいテクノロジーの普及が進んでいる。

日本企業の参入状況は、大手IT企業やコンサルティング企業がフィリピンに進出し、ソフトウェア開発、ITコンサルティング、BPOサービスなどを提供しています。

 

※Ding、Research and Markets、World Bankなどのデータをもとにプライマー作成

 

業界インタビュー

システムインテグレーション、ソフトウェア開発、ウェブ開発、ウェブデザイン、デジタルマーケティングなど、 多岐にわたる IT ソリューション業界で活躍する企業にインタビューをおこないました。今回、業界のお話を伺ったのは、13年にわたり PSIA(フィリピンソフトウェア産業協会)の理事をおつとめの安部妙さん。フィリピンでは、1980年代後半から30年以上日本企業のオフショアソフトウェア開発が行われてきました。 オフショア開発分野だけでなく、フィリピンでの商習慣などの違いなど、これからビジネス展開をお考えの方にも非常に役立つ情報をお聞きしました!

 

日比パートナーシップでグローバル市場での成功を

 

SpiceWorx Consultancy, Inc. President & CEO
PSIA(フィリピンソフトウェア産業協会)理事

安部 妙さん Ms.Tae Abe-Abion

大手コンピューターメーカーの海外事業担当システムエンジニアを経て 1998 年に来比。アジア経営大学院(AIM)にて経営学修士取得、2001 年 SpiceWorx を起業。日比のビジネス、異文化コミュニケーションに精通し、在比日系企業のリーダーシップ研修や日本企業の海外派遣型グローバル人材育成プログラム実績多数。2009年から現在まで PSIA 理事。

比のITソリューション系業界の現状は?

 

私がお話しできるのは、 IT/BPM (Information Technology / Business Process Management) 産業についてです。 フィリピンにおける同産業の売上高は 2019 年の統計で263億ドル、GDP( 国内総生産 ) の約7.3%に相当し、フィリピン経済にとって非常に重要な産業です。そのうち11-15%がソフトウェア開発・テスト・保守や、IT サービスなどの受託サービスを中心とした IT アウトソーシング分野の売上となっています。 その9割前後は輸出売上げです。

 

出 所:IBPAP データ(2019 年 11 月 更新版ロードマップおよび2020 年 5 月 発 表 の2019 年実績)を基に作成

 

フィリピンは、 日本向けのオフショア開発分野においても、ベトナム、ミャンマー、インドなどと並ぶアジア圏の拠点の一つとなっています。 フィリピンには、 英語ができ大学教育 ・ IT 教育をうけた人材が豊富です。 価格競争力もあります。 またフィリピンの国民性として、 チームワークに長け、 異文化の多様性に対する対応力やコミュニケーション能力が高い、 スピードと瞬発力があることもあげられます。 さらに、 国内の平均年齢が 24 歳と若いこともあって、 新しいことに適応性も高い、 グローバルに働くことにポジティブです。 それら成長の大きな要因となっています もちろん課題もあります。 まず IT人材が豊富な一方で、 産業界が必要とする技術の発展に教育が追いついていないことがあります。 また特に日系企業がフィリピンのオフショア開発企業に業務委託する際には、 日本語人材が少ないことがあげられます。 日系企業の中には自社内で日本語研修を行い対応しているところもありますが、 フィリピンにとっての第一のマーケットは北米を中心とした英語圏です。 日本語教育に熱心とは言い難い状況です。 ただ最近は日本人も英語でビジネスを行うことができる人材も増えてきていることを顕著に感じます。日本人の意識も変わりつつあるようです。

 

比企業、技術者との良好なビジネス展開に必要なのは?

私の会社で開催している異文化コミュニケーションのワークショップでもとりあげているのですが、まずフィリピンの人々と日本人では常識が異なることを知っておいていただきたいと思います。
 たとえば日本ではいわゆる「報・連・相」が重視されており、進捗報告をこまめに行うことは当たり前です。 しかしフィリピンでは最初と最後の報告くらいが一般的。日本ほどこまめな報告を要求すると、 「マイクロマネジメント」 されていると感じたり、 自分たちを信用していないのかと反感を持たれてしまうこともあります。ではフィリピン流にすればいいのかというと、クライアントが日本の企業であれば、 進捗報告は必須で、 そうはいきません。そのトラブルを回避するためには、なぜそれが必要なのかを充分に説明し、理解を得た上で明文化し、合意しておくことが重要です。これは品質や納期についてもおなじです。

またフィリピンでは労働の流動性が高く、せっかく仕事を覚えても3~ 4年で転職してしまうことが頻繁にあります。ですから、誰かに依存する体制を作ってしまうと、その人が辞めることにより大きな損失を受けてしまいかねず、注意が必要です。 オフショア案件の発注先を選ぶ際には先方の離職率をチェックしたり、 離職によるリスクを回避する策を契約に含めたりすることを検討すべきだと思います。
 あと一つ、 フィリピンでは、契約締結後に契約額の一部を前払金として要求されることがあります。日本では納入後の支払いが一般的ですので、 この点びっくりされる日系企業が多くいらっしゃいます。 ぜひ知っておいていただきたいことの一つです。

 日本は、高い技術と品質意識をもち、 長期的な視点でビジネスを考えることに長けていますが、 高齢化と人口減少で IT 業界も非常に深刻な人材不足に直面しています。 片やフィリピンは品質意識と長期視点には頼りなさがあるものの、 若いエネルギーとスピード、 新技術習得への貪欲さ、 グローバルに活躍できる力をもっています。 実はフィリピンと日本は、 相互に補完できる存在であると感じます。 ご存知のとおりフィリピンは非常に親日的な国でもあり、 日本人とフィリピン人は一緒に仕事をする上での相性もとても良いです。

 フィリピンの IT業界は、アプリケーションの開発保守、テスト、E-CommerceやFinTech、EduTech分野が強いと言われています。日本国内市場向けの開発案件をフィリピンにオフショア開発委託するシナリオだけではなく、フィリピンとうまく連携して日本企業がグローバル市場でのビジネスを成功させるシナリオを描いていただきたいと考えています。 それだけのエネルギーがフィリピンにはあります。 ソフトウェア開発や IT サービス分野で、 フィリピンヘのオフショアアウトソーシングをご検討されておられる方は、 PSIA会員企業が参加する展示会や商談会をご利用いただくのも良いと思います。 今年は 2月に JICA プロジェクトの支援でオンライン商談会を開催し、フィリピンから 37社が参加し、 100近くの商談が行われました。 10月にも 「ソフトウェア & アプリ開発展| Japan IT Week 秋」にリモート出展を検討しています。

※SpiceWorx Consultancy, Inc.についてはこちらから
https://www.spiceworx.com/

 

 

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