フィリピンのマナー

フィリピンでは当たり前のことでも、 日本人にとっては馴染みがなく驚くことも多いでしょう。
このページでは、お互いが異文化を持っていることを認識し、気持ちよく過ごすために知っておきたいフィリピンと日本の文化・マナーの違いについて、 厳選した10コをご紹介します。
① チップ

チップは、サービスに対して支払う、規定料金とは別の心づけです。例えば、タクシーやウェイトレス、ウェイター、ルーム・ サービスなどが対象になります。さらに、マッサージやネイルサロンのスタッフもチップの対象です。
相場はどのくらい?
-空港/ホテルのポーターには荷物1個につき10ペソ
-タクシーは料金の10%
-レストランでサービス料が含まれていない場合は請求額の5%以下
*サービス料が含まれている場合でも、お釣りのコインを置いていく人が多いようです。
② 道の横断

歩行者優先の日本とは違い、 フィリピンでは車優先社会です。 またドライバーは運転が荒く、信号無視も日常茶飯事です。 通勤時間帯は特に渋滞が激しいため、 少しでも早く着こうと車・バイクは常に車線変更を行い、少しの隙間に入り込みます。信号機も設置されているところは少ないです。道路を渡るタイミングは「 車が切れたとき 」です。
十分に気を付けて渡りましょう!
③ ショッピングモール

暑いフィリピンでは週末をクーラーの効いたモールで過ごすのが人気! ただモール内はクーラーの効きすぎていて、寒いくらいです。羽織るものを用意しましょう。また、入口では荷物検査があるので鞄などをすぐ開けられるようにしましょう。 主要なモールでは無料WIFIもあり、カフェやレストランでインターネットを楽しむことができます。
④ トイレ

フィリピンのトイレは、配管が細く詰まりやすいため、トイレットペーパーを流してはいけません。便器の近くにゴミ箱が設置されているので、そちらへ捨てましょう。 公共のトイレでは、トイレットペーパーは設置されておらず、自分で用意するのがフィリピン流です。ただ最近は高級モールなど、設置されている場所が増えてきています。個室の外に1つだけホルダーが設置されている場合もあります。また、トイレの便座がないこともしばしば有ります!
⑤ お風呂

フィリピンのバスルームは、 基本的にトイレと共用です。バスタブはなく、シャワーだけ設置していることが一般的で、冷たい水でシャワーを浴びます。 お湯でシャワーを浴びたい場合は、 別で電気給湯器を取り付ける必要があります。いわゆる「お風呂」はスパなどに行けば入ることができます。
⑥ 名前の呼び方

通常、 ファーストネーム(名前)で呼びます。 フィリピン人は、名前とは別のニックネームで呼ばれるのを好む人もいます。話しかける場合には会話の最後に名前を付けることで、親近感が沸きます。名前の前に男性はSir(サー)、女性はMa’am(マム)を付けると丁寧です。
* 「Professor」 や 「Mr. / Ms. / Mrs.」 などの尊称をつけるよう指定する人もいます。
* 「Professor」 や 「Mr. / Ms. / Mrs.」 などの尊称をつけるよう指定する人もいます。
⑦ 喫煙

メトロマニラ首都圏内は、公共の場で喫煙を禁止しているエリアもあるので注意しましょう。 (マカティ市では、面積100㎡以下の公共施設は全面禁煙、それ以上は排気設備が整った場所のみ喫煙が許されています。)
違反者には罰金が科せられます!
初犯:1,000ペソ / 2回目:2,000ペソ
3回目:3,000ペソ、もしくは3~6日の勾留処分
⑧ クリスマス

キリスト教が主な宗教のフィリピンでは、 クリスマスは一大行事です。 毎年9月からお祝いの準備が始まり、 あちらこちらでクリスマスツリーが飾られ、クリスマスソングが流れます。 クリスマス・イブと当日は、家族で過ごすのが一般的です。 教会で開かれるミサに参加し、キリストの生誕を祝います。また、このシーズンは渋滞が通常より一層ひどくなります。
⑨ 誕生日

フィリピンでは、パーティーの手配は誕生日を迎えた人が本人で行い、 支払も本人が負担します。 職場でも日本人だからと言って何もしないのはNG。デリバリーのピザなどを頼んでみんなで祝うのがフィリピン流です。誕生日パーティーを派手にやるのが、フィリピン人にとってのステータスです。
⑩ ドレスコード

ドレスコードとは、「その場にふさわしい服装の基準やマナー」のことです。 高級レストランなどでは短パンやサンダルを禁止するのも、ドレスコードです。パーティー好きなフィリピン人は、ドレスコードを設けてゲストを招くこともしばしば。ビジネスや正式なパーティーでは、指定がある場合が多いので注意しましょう。民族衣装で、 現在も正装として認知されているバロンタガログを持っていると、どんなシチュエーションにも便利です。ちなみに、バロンには種類があり、公式の式典や大きなイベントの場合は、パイナップルの葉の生地に繊細な刺繍が多く施された高級素材のバロンを。ビジネスなどの場合は、バナナの葉の織物や合成生地を用いたオフィスバロンを着用します。結婚式の場合は、新婦さんに決められた色のバロンをレンタルするのが一般です。
【フィリピンにおけるドレスコード】
フォーマル(formal) | バロンタガログ、ダークスーツ、タキシード イブニング・ドレス、カクテル・ドレス、振袖、留袖 |
セミフォーマル (semiformal) |
バロンタガログ、フォーマルすぎないスーツ フォーマルすぎないドレス、ワンピースなど |
スマート・カジュアル (smart casual) |
スーツ、ジャケットなどの上着にネクタイ スーツなど |
ビジネス・アタイヤ (business attire) |
バロンタガログ、スーツ、ジャケットなどの上着にネクタイ スーツなど |
カジュアル(casual) | 襟付きのシャツ、ショーツ、ジーンズなどの普段着 襟なし、タンクトップ、スカート、ショーツなどの普段着 |
⑪ レストランでのお会計
日本はお会計時に指で「X」を作って合図を送りますが、フィリピンは親指と人差し指で「コ」の字にして合図をします。または、「Bill out please(ビル・アウト・プリーズ)」と声をかけるとお会計をしてくれます。
⑫ クヤ・アテ
フィリピンでは、目上の男性に対しては「クヤ」、女性に対しては「アテ」と呼ぶことがあります。お兄さん、お姉さんと同じ意味を持ちますが、自分より年下には使用しません。レストランなどで、スタッフを呼ぶ際に「クヤ・アテ」を乱用するのはやめましょう。
⑬ フィリピンタイム

他の国では遅刻と言いますが、フィリピンではフィリピンタイムと言っています。フィリピンタイムとは、約束の時間から数分から数時間遅れることを意味しています。例えば、7時に開始する会に招待されてもその時刻に必ず行く必要はありません。むしろあまり早く行くことは良く思われません。早く行くことによって、会を準備している主人にプレッシャーを与えることになるからです。また、遅れて行くことが必ずしも悪いことでないもう一つの理由は、『食べ物が全て無くなっていても会に来る意味が十分にあります。』と言うことを表現する意味が含まれているからです。
⑭ フィリピンでの挨拶

初対面の人に会う時には通常握手か、スペイン語でベソと呼ばれる頬と頬を合わせる挨拶をします。マニラでは、このベソが友人同士や家族内で広く、自然に行われています。ベソは友達や知り合いとランチやパーティーで会うときやモールで通りかかった友達にするものです。日本と違い、人が揃っている所に自分が後から到着した時は、いきなり席に座らずに一人一人の席を回ってきちんとベソで挨拶することが良いマナーとされています。
ベソの決まり:
-若い人が年上の人に歩み寄り、ベソを行います。
-男同士はベソを行いません。
-仕事でベソは適切ではありません。
⑮ ”Po”
“Po”はタガログです。日本語の”です”の使い方と似ています。文の最後に付け足して、尊敬の意味を表します。例えタガログ語を話すことができなくても、Poを付け足すことによって、あなたがフィリピン文化を知っていると相手は認めてくれます。例えば、レストランのウェイトレスがお水をくれたとき、Thank you po!と返したり、はい、いいえ質問を聞かれたときにYes poかNo poで返事してみましょう。相手のフィリピン人もきっと微笑んでくれるでしょう。
⑯ フィリピン人の食事方法

西洋料理では、通常フォークとナイフを使って食べます。ここフィリピンではフォークとスプーンを使います。スプーンとフォークがあれば大抵の食べ物を上手に食べることができます。フィリピン料理では、必ずと言っていい程ご飯とおかずを一緒に食べます。左手のフォークの背中でご飯とおかずを右手のスプーンの中に押し入れます。そうするとおかずとご飯を一口でうまく食べれます。スプーンは時にはナイフの役割も果たします。これで今度フィリピン料理を食べる時にフォークとスプーンが出されても、上手に食べることができます。
⑰ 初めて見る料理

食事を勧められたら、あまり断らないようにしましょう。匂いや見た目だけで断るのはあまり良いマナーとは言えません。新しいことに挑戦する事はフィリピンでも良い事とされています!ホームパーティーなどでホストからフィリピン料理を提供されたら、まずは食べてみましょう。フィリピンで断ることは、相手を尊敬していないと思われてしまいます。