フィリピンの調味料
フィリピン料理レストランに行くと、料理とともにさまざまなソースを提供されることがあります。小皿に入ったディップソースは、タガログ語でSawsawanと呼ばれています。ここでは、フィリピンで定番の調味料、そして料理の風味をアップする代表的な付け合わせをご紹介します。レストランでのお食事やご自宅での料理などの参考にどうぞ。
フィリピンの定番調味料
日本でお馴染みの調味料でも、フィリピンでは少し違った風味を持っていることも。どのような料理で使われることが多いのかも合わせてご紹介します。
醤油(Toyo)
日本と同じくフィリピンも、料理の際には醤油を多く使用します。しかしこちらの醤油の原料は大豆と塩のみのため、より味が濃いのが特徴的です。揚げ物、焼き物、蒸し物など幅広い料理によく合います。カラマンシーを1、2個絞って酸味を加えることも。また、玉ねぎ、ニンニク、唐辛子を加えて、味と食感を高めてソースにすることも。クリスピーパタやバグネットなどの揚げ物によく添えられます。
お酢(Suka)
フィリピンには色々な種類のお酢があります。さとうきびから作られたもの、唐辛子や玉ねぎ、ニンニクと一緒につけこんだもの、そしてココナッツから作られたものなど。揚げ物や焼き物、フィッシュボールやイサウ(鶏の腸の串焼き)などの屋台料理、バロットにもよく合います。
★お酢を使ったレシピコラムはこちら
魚醤(Patis)
魚を塩と共につけこみ、発酵させたものから抽出したうまみ成分。東南アジア特有の調味料で、少しクセが強いですが味に深みが増します。シニガン、ニラガ、ブラロのようなフィリピンで人気スープ料理には、カラマンシーとチリを少々加え、このパティスを加えることが多いです。
バゴオン(Bagoong)
アミエビという桜えびに似たエビを発酵させて、ペーストにしたもの。そのままご飯のおかずにもなります。グリーンマンゴーにつけて食べるのが、おすすめの食べ方!カレカレにもよく添えられています。
★バゴオンを使ったレシピコラムはこちら
バナナケチャップ(Banana Ketchup)
スパゲティのソースなどによく使われる、バナナが原材料のケチャップ。第二次世界大戦中にトマトケチャップの不足から生まれました。潰したバナナ、砂糖、酢、スパイスから作られ、トマトケチャップと比較すると酸味よりも甘みが際立ちます。
★バナナケチャップを使ったレシピコラムはこちら
マヨネーズ(Mayonnaise)
フィリピンでは、マヨネーズはディップとして広く使われており、フライドチキンや様々なシーフード料理によく使われます。ニンニク、玉ねぎ、ハーブなど、他の食材と混ぜて風味を高めるのが一般的。フィリピン風のマカロニサラダやポテトサラダにもよく使われます。
★マヨネーズを使ったレシピコラムはこちら
シラチャーソース(Sriracha Sauce)
タイ発祥とされますが、フィリピンでも人気のホットソース。特に鶏肉、豚肉、シーフードなどの揚げ物には、辛いディップとして使われます。シラチャーソースのピリッとした辛味は、ルンピアン・シャンハイ(フィリピン風春巻き)やロンガニーサ(ソーセージ)などのフィリピン料理の濃厚で香ばしい味を引き立てます。
★シラチャーソースを使ったレシピコラムはこちら
レチョンソース(Lechon Sauce)
フィリピンの伝統的な調味料で、フィリピンの有名な豚の丸焼き料理であるレチョンによく添えられます。レバー(通常は豚肉)、酢、砂糖、ニンニク、タマネギ、コショウなどをブレンドした濃厚なソース。このソースは、香ばしく、ほのかに甘く、ピリッとした風味で知られ、焼き豚のカリッとした脂身を引き立て、魚のフライや野菜炒めといった日常的な料理の味を引き立てます。有名なブランドは、NutriAsia社のMang Tomas。
料理の風味をアップする付け合わせ
フィリピン料理レストランで、料理によく添えられている付け合わせをご紹介します。
カラマンシー(Calamansi)
日本のすだちのような柑橘類の果物。肉にもスープにも合う、万能調味料です。 多くのレストランや食堂にはカラマンシーがそのままおいてあるので、自分の好みにあわせて絞って使います。ウォッカなどのお酒にまぜてカクテルのように飲むのもおすすめ!
アチャラ(Atchara)
未熟なパパイヤ、ニンジン、ピーマンのスライスを漬け込んだもの。チキン・イナサルや朝食の定番タプシログ(生ハム、チャーハン、卵)などのフィリピン料理の焼き物や揚げ物と一緒に出されます。