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住友鉱のニッケルHPAL技術、日本とフィリピンで高評価

2018年6月19日

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    住友金属鉱山(住友鉱、本社:東京都港区)の資源高度有効活用が進展している。

 世界のニッケル資源の確保には、低品位鉱石からのニッケル分の回収が必須となっている。住友鉱は従来回収困難であった低品位のニッケル酸化鉱からニッケルおよびコバルトを回収する技術である HPAL(High Pressure Acid Leach =高圧硫酸浸出)の商業生産化に世界で初めて成功し、2005年からフィリピンのコーラルベイ・ニッケル・コーポレーション(CBNC、所在地:パラワン島)で、ニッケル中間製品であるMS(ニッケル・コバルト混合硫化物)の生産を開始した。2009年4月にはCBNC における第2工場の垂直立ち上げを完了し、同社の生産能力を年間1万トンから2万4千トン(ニッケル量換算)へ増加させた。
 
 このような実績を背景として、住友鉱はHPAL技術を用いたタガニート・プロジェクトを2013年に完成させ世界トップクラスのニッケル製錬メーカーの地位を固めた。タガニート・プロジェクトにおいては、傘下のタガニートHPAL社(THPAL)がミンダナオ島北東部タガニート地区にて、MS( ニッケル品位約57%)を年間3万トン(ニッケル量換算、以下同様)から3万6千トンへと高めている。THPALの資本金は40億9,500万ペソ、これまでの出資比率は住友金属鉱山75%、ニッケル・アジア(NAC)10%、三井物産15%となっている。

 タガニートなどではHPAL法によりニッケル・コバルト混合硫化物が生産されているが、その原料鉱石中に微量のスカンジウムが含まれている。住友鉱は、新居浜研究所(愛媛県新居浜市)でその回収方法の開発に取り組んできたが、ニッケル・コバルト混合硫化物の製造工程からスカンジウムを効率的に回収する技術を確立、2018年度にスカンジウムの商業生産を開始する予定である。

 スカンジウムは、現在はアメリカ、ウクライナ、ロシア、中国等を中心に年間10トン程度生産されていると推定される。生産量が少なく、かつ高価であることからこれまでは需要が限定されているが、安定的な供給により主な用途であるアルミニウムへの添加剤や固体酸化物形燃料電池の電解質等の分野での伸びが期待される。

 住友鉱は、2017年12月には、主にステンレス鋼の原料となるクロマイトの回収事業への参入も決定した。タガニートHPAL ニッケル社にクロマイトの回収プラントを建設し、2020年より生産を開始する予定である。クロマイトは、中間製品であるフェロクロムに製錬加工され、ステンレス鋼をはじめ特殊鋼向け原料として幅広く使用されており、住友鉱はこのクロマイトをTHPALのニッケル・コバルト混合硫化物の製造工程から回収する。

 住友鉱は、ニッケル・コバルトのみならずスカンジウムやクロマイトなどの副産物を効率的に回収することでHPAL 技術のコスト競争力を高める。また、ニッケル事業の主要な製品供給先であるステンレス業界向けに新たな素材を提供することで、世界のニッケル事業における当社の存在感を更に向上させて行く方針である。

 上記のようなフィリピン事業の核となるCBNCやタガニートHPAL社が現地でも高い評価を得ている。CBNCは、2014年度から2017年度まで4年連続で。フィリピン環境天然資源省より、「鉱物産業環境大統領賞(PMIEA)」を受賞している。この鉱物産業環境大統領賞は、フィリピンの鉱物産業において最も栄誉ある賞である。

 日本においても、 このほど、住友鉱の「ニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法の発明」(特許登録第4525428号)が、公益社団法人 発明協会(発明協会)が主催する「2018年度全国発明表彰」において「日本経済団体連合会会長賞」を受賞した。また、住友鉱の中里佳明代表取締役社長が「発明実施功績賞」を受賞した。

 発明協会では、優れた発明を完成した者、発明の指導・奨励・育成に貢献した者を顕彰することにより発明の奨励・育成を図り、日本の科学技術の向上と産業の振興に寄与することを目的とする発明表彰制度を設けている。今回の住友鉱の受賞は、HPAL技術による低品位ニッケル酸化鉱石からのニッケル製錬において、住友鉱が開発した製錬プロセスを用いることにより商業化を実現した実績に関し、科学技術的に秀でた進歩性を有し、かつ、実施効果が顕著で科学技術の向上及び産業の発展に寄与し、さらに新しい技術の発展性を創出していると認められたことによる

 
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