海外生活で、まず知っておきたいのがその国や街のルール。
知らないでいると、思いがけないことが法に触れてしまうこともあります。
国で定められている法令はもちろんのこと、各市町村にもそのコミュニティーを安全にかつ平和に保てるように定めた“条例”が存在します。
では、メトロマニラにはどんな条例があるのでしょうか?
1. マンダルーヨン市の二人乗りに関する条例
マンダルヨン市の条例No. 550では「バイクに男性二人で乗るときは、後ろに乗る人は運転車の一親等の者でなければならない」という決まりがあります。
これはバイク二人乗りによる、ひったくりを抑止するもので、同乗者は(運転者の)配偶者、両親、兄弟のみOK。
また同乗者はIDの携帯を義務付けられています。もし違反した場合はP1000の罰金。4回捕まった場合は3か月の禁固刑になります。
(写真)マンダルーヨン市でのバイク男性二人乗りは注意が必要(untvradio.comより)
2. ケソン市のキャットコーリング/ストリートハラスメントに関する条例
公共の場で女性に嫌がらせをした場合に罰金が課せられるという、ケソン市の条例。
道端で大声で女性をからかったり、通りがかった女性に口笛を吹いたり、性的な発言をするキャットコーリングや、後をつけるストーキング、ウインクをしたり女性に触るなどのわいせつな行為等は禁止されています。
女性が苦痛を受けたと感じたけれど、その場で言えなかった場合は、後でケソン市内の警察に届けを出すこともできます。
(写真)ケソン市ではキャットコーリング/ストリートハラスメント禁止(politicsislocal.newsより)
3. マカティ市の騒音に関する条例
騒音被害を抑止するためにマカティ市議会で可決された条例2011-019では、カラオケなどのオーディオ機器の公共の場での「人々が不快に感じたり、健康を害するほどの不必要な大音量での」使用を禁止しています。
違反者は罰金P1000または6か月以上の禁固刑が課せられます。
但し、許可申請した上で、夜中の12時までの「常識内での」使用ならOKとのこと。
(写真)マカティ市では騒音禁止の条例があります(forums.sherdog.comより)
4. パラニャーケ市の公共の場での飲酒禁止条例
パラニャーケ市では、公共の場での飲酒が禁止されています。
禁止されている主な場所は、公道、スタジアム、公園、教会、校庭など。
また公共の場でスピーカーなどの音響機器を使用する場合は、事前にバランガイ許可証の取得が義務付けられています。
違反の場合はP500以下の罰金または1か月の禁固刑。
(写真)パラニャーケ市は、公共の場での飲酒を禁止
5. パラニャーケ市、タバコに関する条例
飲酒に続いて喫煙についても注意が必要なのがパラニャーケ市。
条例No. 10-90(公共の場での喫煙禁止条例)では店、映画館、公共の休憩所、学校、病院、運動場、老人ホームなどの公共の場所での喫煙が禁止されています。
施設に喫煙所を設けたい場合は、許可証の取得が必要。
違反の場合は罰金も。
(写真)パラニャーケ市では喫煙にも注意が必要(bworldonline.comより)
6. マリキナ市「ドレスコード」条例
マリキナ市の条例72 S-2005では公共の場での服装について言及しています。
これは作業員や従業員が暑くなって、上半身裸になってしまうのを防ぐためのものだそう。
男性はTシャツかズボン、または膝丈パンツ。
女性は袖のあるTシャツかブラウス、スカートまたは膝丈パンツまたはドレスが望ましいとのこと。
マーケットなどの販売員はエプロン着用必須です。
違反の場合はP500の罰金、または清掃活動などのコミュニティサービスを1日。
7. メトロ・マニラ、夜間外出禁止条例
ケソン、マンダルーヨンを含むマニラの一部都市では、夜10時から朝5時までの未成年者の外出を禁止しています。
新大統領のドゥテルテ氏によると、この夜間外出禁止令を国全体に適用する予定だとか。
違反をした場合、保護者にP2000の罰金または48時間のコミュニティサービスが課せられます。
8. ケソン市、LGBTへの差別禁止条例
ケソン市では、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)の人たちへの差別を禁止する条例を発令しました。
これは、主に雇用における差別をなくそうというもので、LGBTがジェンダーに関係なく平等な権利を持てるようにするのが目的。
また、条例には雇用主が理解をさらに深められるように勉強する機会も設けられています。
様々な規則がありますが、大統領の交代によりこれから規則がまた増えるかもしれませんね。
- 「ニックネーム」 Ami
- 「自己紹介」 ファッション、洋楽ロック、
- 洋画が大好きです!
- 初めてマニラに上陸しました。