在フィリピン日本国大使館から安全対策情報が届いております。
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フィリピン保健省は,新たに3例のジカウイルスの国内感染を確認し,発生地域に保健省緊急対応チームを派遣して注意を呼び掛けています。
フィリピンにお住まいの皆様及び旅行者の皆様へ
在フィリピン日本国大使館
26日,フィリピン保健省は会見を開き,新たにジカウイルスの国内感染を3例確認したと発表しました。フィリピンでは現在のところ,合計12例が確認され,内10例はRegion VI(西ビサヤのイロイロ市及びその周辺),1例はRegionVII(中央ビサヤ),1例はNCR(マニラ首都圏)となっています。
ジカウイルス感染症については,外務省から感染症スポット情報「フィリピンにおけるジカウイルス感染症の国内感染の発生(妊娠中又は妊娠予定の方は可能な限り渡航をお控えください。)」が発出されていますので,詳細は,以下をご確認ください。
なお,ジカウイルス感染症には有効なワクチンもないため,蚊に刺されないようにすることが重要ですが,すべての蚊がジカウイルスを保有しているわけではないので,蚊に刺されただけで過度に心配する必要はありません。
http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcspotinfo.asp?id={%countrycd%}&infocode=2016C242
(感染症スポット情報)
1 フィリピンにおける国内感染の発生
(1)9月6日,フィリピン保健省は,同国のイロイロ市出身の女性(45歳)がジカウイルスに感染していることが確認され,これはフィリピンで今年初めて確認された感染例であると発表しました。この女性は過去2週間の間に他の流行地域への渡航歴がないことから,フィリピン国内で蚊に刺されて感染した可能性が高いとしています。フィリピン政府は,地域当局と協力して蚊の対策(殺虫剤散布を含む。)を強化しており,住民に対して,蚊に刺されないよう対策を呼びかけています。
(2)ジカウイルス感染症は感染しても症状がないか(不顕性感染),症状が軽いため感染に気づきにくいことがあります。しかし,妊娠中にジカウイルスに感染すると,胎児に小頭症等の先天性障害を来すことがあることから,特に妊娠中又は妊娠を予定している方は,流行国・地域への渡航を可能な限り控えるなど,十分な注意が必要です。
フィリピンではこれまでもジカウイルス感染症の発生が報告されており,フィリピンに渡航予定の方及び現地に滞在されている方は,以下2を参照に引き続き,蚊に刺されないための対策を心がけてください。
(3)なお,中南米,アジア・大洋州等を中心にジカウイルス感染症が発生・流行しており,感染症危険情報(http://www2.anzen.mofa.go.jp/kaian_search/pcinfectioninfolist.asp?pageno=1 )が発出されていますので,あわせてご参照ください。
2 ジカウイルス感染症について
(1)感染経路
ジカウイルスを持ったネッタイシマカやヒトスジシマカに刺されることで感染します。感染した人を蚊が刺すと,蚊の体内でウイルスが増殖し,その蚊に他の人が刺されると感染する可能性があります。また,母胎から胎児への感染,輸血や性交渉による感染リスクも指摘されています。
流行地域に滞在中は,症状の有無にかかわらず,性行為の際にコンドームを使用するか,性行為を控えるとともに,流行地域から帰国した男性は,症状の有無にかかわらず最低8週間,パートナーが妊婦の場合は妊娠期間中,性行為の際にコンドームを使用するか,性行為を控えるようにしてください。流行地域から帰国した女性は,最低8週間は妊娠を控えるようにしてください。性行為による感染は,男性から女性パートナーのみならず,女性から男性パートナーへの感染例も報告されています。
(2)症状
ジカウイルスに感染してから発症するまでの期間(潜伏期間)は2~12日であり,主に2~7日で,およそ2割の人に発症すると言われています。発症すると軽度の発熱,発疹,結膜炎,関節痛,筋肉痛,倦怠感,頭痛等の症状を呈しますが,一般的にデング熱やチクングニア熱より軽症と言われています。
(3)治療方法
現在,ジカウイルス感染症には有効やワクチンや特異的な治療法はなく,対症療法が行われます。ジカウイルス感染症が流行している地域で蚊に刺された後に発熱が続く,発疹が出るなど,ジカウイルス感染症を疑う症状が現れた場合には,医療機関を受診してください。
(4)予防
ジカウイルス感染症には有効なワクチンもなく,蚊に刺されないようにすることが最善の予防方法です。流行地域への旅行を予定されている方は,次の点に十分注意の上,感染予防に努めてください。また,症状の有無にかかわらず,帰国後少なくとも2週間程度は忌避剤を使用し,蚊に刺されないための対策を行ってください。
●外出する際には長袖シャツ・長ズボンなどの着用により肌の露出を少なくし,肌の露出した部分や衣服に昆虫忌避剤(虫除けスプレー等)を2~3時間おきに塗布する。昆虫忌避剤は,ディート(DEET)やイカリジン等の有効成分のうちの1つを含むものを,商品毎の用法・用量や使用上の注意を守って適切に使用する。一般的に,有効成分の濃度が高いほど,蚊の吸血に対する効果が長く持続すると言われている。
●室内においても,電気蚊取り器,蚊取り線香や殺虫剤,蚊帳(かや)等を効果的に使用する。
●規則正しい生活と十分な睡眠,栄養をとることで抵抗力をつける。
●軽度の発熱や頭痛,関節痛や結膜炎,発疹等が現れた場合には,ジカウイルス感染症を疑って,直ちに専門医師の診断を受ける。
●蚊の繁殖を防ぐために,タイヤ,バケツ,おもちゃ,ペットの餌皿等を屋外放置しない,植木の水受け等には砂を入れるなどの対策をとる。
3 日本帰国時及び帰国後の対応(日本国内の検疫について)
すべての蚊がジカウイルスを保有しているわけではないので,蚊に刺されただけで過度に心配する必要はありませんが,心配な方や発熱等の症状のある方は,帰国時に空港の検疫所でご相談ください。また,帰国後に心配なことがある場合は,最寄りの保健所等にご相談ください。発熱などの症状がある場合には,医療機関を受診してください。
4 在留届及び「たびレジ」への登録のお願い
海外渡航前には万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。3か月以上滞在する方は,緊急事態に備え必ず在留届を提出してください(http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/todoke/zairyu/index.html )。
また,3か月未満の旅行や出張などの際には,海外滞在中も安全に関する情報を随時受けとれるよう,「たびレジ」に登録してください(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/# )。
(参考情報)
○感染症危険情報(外務省海外安全ホームページ)
http://www2.anzen.mofa.go.jp/kaian_search/pcinfectioninfolist.asp?pageno=1
○ジカウイルス感染症について(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000109881.html○ジカウイルス感染症とは(国立感染症研究所)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/sa/zika.html
○米疾病管理予防センター(CDC)(英文)
http://www.cdc.gov/media/releases/2016/p0801-zika-travel-guidance.htmlhttp://www.cdc.gov/zika/index.html○世界保健機関(WHO)(英文)
http://www.who.int/emergencies/zika-virus/en/
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