総合建設コンサルタントの長大(本社:東京都中央区)は、ミンダナオ島において、2015 年から進めているタギボ川小水力発電事業を、今後JCM (二国間クレジット制度)設備補助対象事業として開発を進める。
この事業は、2015 年度に社国際協力銀行(JJBIC)の支援の下でFS 調査を開始し、「環境省2017年度二国間クレジット制度資金支援事業のうち設備補助事」において、フィリピンの事業パートナーであるエクイパルコ・コンストラクション・カンパニー(エクイパルコ社)と共同提案し、本年6 月26 日に採択された「フィリピン/ミンダナオ島タギボ川4MW 小水力発電プロジェクト(以下、「本事業」)」を実施するものである。
本事業では、日本の優れた低炭素技術や製品(発電効率・稼働信頼性が高く、安定した運転が可能)等を活用することにより、フィリピンにおける温室効果ガス排出量を削減するものであり、事業実施において測定・報告・検証(MRV)を行い、これにより算出された排出削減量を、二国間クレジット制度(JCM)により日本の排出削減量として計上することを目指すものである。
運転期間中は、長大の自社開発によるO&M サポート業務を効率的に行うための「クラウド型O&M 情報システム(AMCO Cloud)」を活用し、運転データの収集、遠隔からのモニタリングおよびデータ分析とそれに基づく日常業務の助言、レポーティング、最適なタイミングでの点検・補修の提案等O&M マネジメント・サービスを提供することで、設備利用率の向上、ライフサイクルコストの低減を実現し、より高効率で安定した発電所の運営管理をサポートする。
長大は、2016 年4 月22 日に、本事業の共同提案者であるエクイパルコ社と、当社を含む日本企業4 社、ミンダナオ島に拠点を置く現地パートナー、ツインピーク・ハイドロ・リソーシス・コーポレーション(ツインピーク社)の全6社との間で、JCM 活用を前提とした低炭
素型経済開発と再生可能エネルギー事業開発で覚書を締結致し、�@同島ブトゥアン市を中心とするカラガ地域の低炭素型経済開発マスタープランづくりを行うと共に、�A同地域での小水力発電事業開発とバイオマス発電事業について協働して進めること、�B今後開発を進める太陽光、風力、地熱を活用する再生可能エネルギー開発について、同様に共同で取り組むことで合意しており、本事業を初めとし、今後も引き続き、当地で進める再生可能エネルギー事業をJCM 設備補助事業として開発を進める。