2020年5月2日
フィリピン最大の格安航空(LCC)最大手であるセブ航空(CEB、ブランド名:セブ・パシフィック航空))が、4月29日、2020年第1四半期(1月~3月)の事業報告書を発表した。
それによると、CEBの今第1四半期の収入は前年同期比(以下同様)24.9%減の159億ペソへと二桁減少となった。新型コロナウイルス感染拡大にともなう旅行需要の減退、中国や韓国線運休、さらには、3月央からの全便運休が響いた。
旅客収入は27.4%減の114億ペソにとどまった。乗客数が16.5%減の440万人へと減少したうえ、平均運賃も13%減の2,580ペソへと低下した。貨物収入も29.7%減の10億ペソと低調であった。貨物量は20%減少した。更に、付帯収入も13.4%減の35億ペソへと二桁減少した。
運航便数の減少、燃料費値下がり、ペソ高効果などにより営業費用も4.2%減の166億ペソへと減少したが、その減少率は、減収率24.9%を大幅に下回った。その結果、営業損益は7億ペソの赤字となり、前年同期の38億ペソの黒字から悪化した。
更に、金利収入が48.1%減少したうえ、4億ペソのヘッジ損失発生(前年同期は10億ペソのヘッジ益)、1億8千万ペソの航空機売却損失も発生したことなどから、最終損益は11億8,300万ペソの赤字となり、前年同期の33億5,600万ペソから急悪化した。
4月は完全に全面運休となっており、5月も少なくとも15日までの全面運休が決定している。したがって、第2四半期(4月~6月)は更に厳しい結果となることが懸念される。