2018年10月4日
カリキュラム交流、学生・教員交換等高度な連携へ
10月2日、学校法人 加計学園が運営する岡山理科大学(岡山市北区理大町)は、「2018年9月20日、フィリピンの有力私立大学・マプア大学と教育・研究交流協定を締結した」と発表した。
マプア大学が外国の大学と同種協定を結ぶのは初めてである。今後、工学教育分野の国際標準カリキュラムや語学研修などの教育交流をはじめ、教員交換による研究交流など幅広い交流を進めていく。
マプア大学は、ユーチェンコ財閥で教育事業を担当するiPeople(アイピープル、フィリピン証券取引所{PSE}上場)によって運営されている。1925年、首都・マニラで、マプア工科大学として設立された。現在はアート系、経営系など文科系分野も備えた総合大学となり、現在の名称に改称。学生数は大学院を含めて1万1,500人、教員数467人という、フィリピンで最大規模の大学である。機械工学など14の分野で、「ABET」(Accreditation Board for Engineering and Technology)という欧米の国際的な技術者教育プログラムの認定を受けている。
岡山理科大学も工学部機械システム工学科と情報工学科で、「JABEE」(日本工学教育認定機構)が認定する工学教育課程を有している。JABEEもABETも、同等の技術者教育を認める国際協定「ワシントン・アコード」に加盟しており、両大学が国際標準の教育に取り組んでいるうえ、沿革が非常に似ていることが協定締結のきっかけであった。
交流協定調印式は、マニラで歴史的建造物が多く残る地区にあるマプア大学の学長会議室で行われ、岡山理科大学から柳澤康信学長、平野博之副学長ら、マプア大学からはヴェア・レイナルドB学長兼CEOらが出席した。協定締結に伴い、まずは学生交換プログラム、国際インターンシップ、語学キャンプなどが検討されている。
なお、岡山理科大学を運営する加計学園は、15以上の海外の大学・研究機関と提携している。フィリピンでは、2009年にフィリピン国立大学ロスバニョス校と交流協定を締結している。
<岡山理科大学>
1964年、西日本初の理学部単科大学として応用数学科、化学科の2学科で開学。 2018年には愛媛県今治市に第2キャンパスを設け、西日本の私学で初の獣医学部を開設。7学部21学科1コースとなった。「好奇心全開、探究心無限大」をキャッチフレーズとしている。