2019年2月19日
2018年純利益15%増の約230億ペソとの推定
サンミゲル・ビールの2017年の売上高は前年比(以下同様)17%増の1,133億ペソ、営業利益は15%増の312億ペソ、純利益は17%増の207億ペソに達し二桁増収増益決算となった。まもなく発表される2018年の業績は一段と向上した模様である。
サンミゲルグループの食品と飲料事業を大統合して発足したサンミゲルフーズ&ビバレッジ(SMFB)によると、サンミゲル・ビールの
なお、サンミゲル・ビールは、2008年にサンミゲルの国内ビール事業スピンオフで発足したが、2010年初にはサンミゲルの海外ビール事業も取得している。国内シェアは92.7%(2017年)と圧倒的な強さを誇っている。起源は1890年に東南アジア初のビール醸造企業として設立されたサンミゲルであり、1914年には上海、香港、グアムなどにビール輸出を開始した。そして、1948年には香港初のビール工場を設立するに至った。すなわち、約1,130年の歴史を有する老舗企業といえる。
キリンは、サンミゲル本体(SMC)への出資というかたちでフィリピンに進出した。その当時はSMC自身が国内ビール事業を行っていた。しかし、その後、国内ビール事業部門はサンミゲル・ビールとして分社化、サンミゲル・ビールは2008年5月12日にフィリピン証券取引所(PSE)に上場された。したがって、キリンは2009年前半に、保有していたSMC株式6億2,867万6,675株(発行済株式総数の19.91%)を売却、サンミゲル・ビール株式48.39%を取得したという経緯がある。
サンミゲル・ビールはその後、PSEの浮動株式比率基準(最低10%)未達成で、2013年5月15日にPSEから自主的上場廃止、上記のように、現在は非上場企業となっている。