三菱東京UFJマニラ支店、ペソ下限目途1ドル=53ペソに
2017年11月7日
三菱東京UFJ銀行マニラ支店は、11月6日、首都圏マカティ市ニューワールド・マカティホテルにおいて、毎年恒例の経済・為替関連講演会を開催した。120名以上が出席した。
この講演は2部構成で、第1部が三菱UFJリサーチアンドコンサルティング鈴木明彦部長による「2018年の日本及びグローバル経済を展望する」、第2部が三菱東京UFJ銀行マニラ支店為替資金課の藤本善久課長による「フィリピン経済概況とペソ金利為替見通し」という構成であった。
第一部担当の鈴木部長は、世界経済に関して「政治の世界では各国とも不安定な情勢が続いているが、経済は安定している。リーマンショック前の高い成長には戻らないが緩やかな成長が見込まれる」と概括した。ただ、米中ともに二国間主義の色彩を強め、米国は世界経済の機関車の役割を果たさなくなっている。そして、アジア太平洋地域における米国のプレゼンスが後退する一方、多くの国が中国の貿易戦略の核である「一帯一路」に含まれるようになっている。
このような中での日本の戦略としては、1.TPP11を発効させ立位置を確保、2.ASEANやインドとの関係を密に、3.欧州・南米・アフリカにも自由貿易の輪を広げる、4.米国や中国との対決構図を回避などが必要ではないかとコメントした。
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