2018年4月6日
減少傾向のミニストップ496店やファミマ66店に大差
フィリピンでもコンビニエンス業界の競争が激化しつつある。
現在は業界断トツのセ ブンイレブンをマーキュリー・セルフサービス、ミニストップ、ファミリーマートなどが追うという構図になっている。2015年3月にはローソンもフィリピン1号店をオープン、2017年年初に30店台を突破した。
首位のセブンイ レブンは、台湾系のプレジデント・チェーン・ストア(ラブアン)ホールディングスが52.216%(2017年9末現在)を所有するフィリピン・セブン社 (PSC)によって運営されている。PSCは1982年11月に設立され、1984年2月にケソン市エドサ通り沿いにオープンした。
その後、店舗網拡充に注力、2013年末に1,000店の大台を突破、2016年末には1995店に達し、フィリピンでの24時間営業のブランド・コンビニエンスストア店舗数シェア約60%を 誇っている。このPSCは1998年2月4日にフィリピン証券取引所(PSE)に上場した。
2017年も店舗数が順調に増加、3月8日に2千店を突破した。年間では290店純増(新規出店317店、閉鎖27店)、2017年末で2,285店となり、前年末の1,995店から率にして14.5%増加した。
2016年以降は店舗数の減少が続くミニストップ(2017年末496店)やファミリーマート(同66店)との差を拡大させている。2018年も35億ペソを投じて300店以上の出店を行う意向である。
2017年末のセブンイ レブン2,285店の地域別内訳はルソン地域1,802店(うちマニラ首都圏879店)、セブを中心とするビサヤ地域313店、ダバオを中心とするミンダナオ地域170店となっている。また自営店が46%、54%がフランチャイズ店となっている。
このようなPSCの2017年(1月~12月)のグループ全売上高は前年比18.2%増の375億3,080万ペソ、商品売上高は同13.2%増の320億8,840万ペソに達した。増収効果や効率化効果などにより営業利益は同12.2%増の19億5,600万ペソ、純利益は同12.1%増の13億1,790万ペソとなった。
1株当たり純利益(EPS)も同12.3%増の1.74ペソに達した。上半期はやや伸び悩んだが、第4四半期の純利益が前年同期比25.8%増の6億6,960万ペソと大幅増加、年間で二桁増収増益決算となった。