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【フィリピン経済ニュース】アイ・ピー・エス、200人規模のフィリピン視察旅行を開催

2023年11月7日

比で積極展開、海底ケーブル等の通信やヘルスケア事業

 

情報通信事業などを展開する株式会社アイ・ピー・エス(IPS、本社:東京都中央区)は、10月28日から10月30日の日程にて、株主など約200名を対象としたフィリピン視察旅行を実施した。新型コロナウイルス感染症の影響により3年間中断していたが経済活動などが正常化してきていることから、4年ぶりの再開となった。

IPSでは、より多くの株主などにアフターコロナにおけるフィリピンの状況、市場環境及びなIPSグループの事業活動を理解してもらうべく、マニラ首都圏地域の事業所見学ツアーなどを行った。29日には、マカティ市のザ ペニンシュラ マニラにおいて、事業戦略説明会を実施、宮下幸治代表取締役社長や上森雅子専務取締役などが説明を行った。

1991年10月設立のアイ・ピー・エスは、主に日本とフィリピンで事業を運営している。日本では、登録電気通信事業者として、音声通信を中心とする通信サービスを提供、フィリピンでは国際通信回線容量、光回線の提供・敷設などの通信事業やメディカル&ヘルスケア事業を運営している。

フィリピン通信事業は、2015年に出資したInfiniVAN, Inc.(インフィニVAN、所在地:タギグ市BGC)を通して展開されている。2017年に通信事業を行うための許認可を取得、フィリピン市場でブロードバンドのインターネットサービスを提供している。現在の主要な事業は、ルソン島のマニラ首都圏での法人向けインターネット接続サービス(ISP)、およびミンダナオ島・パナイ島における光ファイバー通信回線の敷設による、地域通信事業者・CATV事業者へのインフラ提供などである。さらに、BPO企業KEYSQUARE(キースクエア)も有している。

一方、2010年2月には医療法人社団翔友会(品川美容外科や品川スキンクリニックを展開)との合弁により、Shinagawa Lasik & Aesthetics Center Corporation(シナガワ レーシック、所在地マニラ首都圏マカティ市エンタープライズセンター)を設立、レーシック(近視矯正)手術や美容医療を提供している。現在、マニラ首都圏3カ所(マカティ市、パシグ市、タギグ市ボニファシオグローバルシティ=BGC)で、近視矯正手術を中心としたクリニックを開設している。近視矯正手術は2012年の1,000件弱から2022年には約7,000件へと大幅増加している。2017年からは白内障に対する手術も行っている。

IPSは過去最大の投資案件として、2022年7月よりインフィニVANを通じて、フィリピンの通信企業グローブ テレコム(証券コード:GLO)とイースタンテレコミュ二ケーションズ フィリピン(イースタンテレコム)と共同で、フィリピン国内海底ケーブルシステム(PDSCN)の建設を開始した。2023年4月に海底部分の建設が完了しており、全国140カ所の中継局網も2023年12月に完成予定、既存大手通信事業者と遜色のないネットワークが完成し、ハイパースケール事業者、CATV事業者、地方の通信事業者、地方の法人向け等への通信サービスの提供が全国規模で可能となりつつある。

PDSCNは、ルソン島、ビサヤ諸島、ミンダナオ島を結ぶフィリピン国内を縦貫する回線で、その工事区間は24区間、ケーブルの長さは約2,500Km、人口カバー率は96%、総投資額は1億4,200万米ドル(原則3社均等)。別途、伝送装置やインフィニVAN単独の陸上部分の費用を合計すると、インフィニティVANの投資額合計は約6,300万米ドル(約85億円)となる。

また、メディカル&ヘルスケアの事業分野においては、予防医療を主とした医療施設ではフィリピンで初となる、人間ドック/健診センター「SHINAGAWA DIAGNOSTIC & PREVENTIVE CARE CENTER(SDPCC)」を2023年4月に開業した。SDPCCでは、フィリップスや富士フイルムが提供する最新の医療機器を導入している。さらに、院内ラボを設置し、検査当日中での健診結果提供を実現したほか、日本が得意とする画像診断技術を活用し、検査画像は日本とフィリピンの専門医によるダブルリーディングの実施を行っている。

 

その他の記事

SM財閥傘下のフィリピン最大銀行であるBDOユニバンク(証券コード:BDO、本店:マニラ首都圏マカティ市)は10月25日、2023年の四半期事業報告書を公表した。

岸田首相は、今回のフィリピン公式訪問において、日本の首相としては初めてとなる、フィリピン議会での演説を行い、日比両国や日米比の連携強化を訴える考えであり調整を行っているとのことである。

フィリピン自動車工業会(CAMPI)とトラック工業会(TMA)は10月22日、2023年9月及び年初9カ月の新車販売動向を報告した。

日本政府観光局(JNTO)は10月18日、2023年9月の訪日外客数推計値を発表した。それによると、9月の訪日外客数は218万4,300人となり、2019年同月比96.1%まで戻した。回復率では前月を大幅に上回り、新型コロナウイルス拡大前の実績に迫る勢いを見せた。

日立製作所は、10月17日、「フィリピンにおける事業拠点であるHitachi Asia Ltd. Philippine Branch(日立アジア フィリピン)とともに、フィリピンのゴティアヌン財閥のコングロマリットであるフィルインベスト ディベロップメント(証券コード:FDC)傘下で水インフラ設備を整備・供給するFDC Water Utilities, Inc.(FDC-WUI)より、下水処理場の高度処理化および再生水プロジェクトを受注した。完成予定は2026年3月」と発表した。

ヤクルト本社が40%出資するヤクルト フィリピンが(比ヤクルト、持分法適用会社)が事業開始45周年を迎え、10月6日、マニラホテルにおいて記念式典を執り行った。この式典では、越川和彦駐フィリピン日本国特命全権大使が祝辞を述べた。

フィリピン証券取引所(PSE)には、ファー イースタン ユニバシティー(証券コード:FEU)とセントロ エスコラール ユニバシティーという総合私立大学が2校上場されている。双方ともに会計期末は5月であり、この程23年度(2022年6月~2023年5月)の年次報告書提出が出揃った。

大和証券グループ本社(大和証券)は、フィリピン証券取引所(PSE)上場の有力オンライン証券会社であるCOLフィナンシャルズグループ(証券コード:COL、旧社名:シティセックオンライン・ドット・コム)との間で、証券及びリサーチ分野等におけるビジネス協働強化を目的に、9月26日付で業務提携に関する契約書を締結した。

フィリピン財務局(BTr)は、第2回個人向け米ドル建国債を2023年10月11日に発行する。この発行は、資金調達の多様化、海外在留や就労のフィリピン人向けなどに外国為替リスクのない安全な投資機会提供を意図しているとのことである。

フィリピン証券取引所(PSE)上場の民間銀行の2023年上半期の(1月~6月)事業報告書発表が出揃った。主要8行の動向は表1と表2のとおり(個別の詳細は別掲)であるが、新型コロナ対策としての外出・移動規制の大幅緩和、本格的経済再開を背景に好業績であった。

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