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【フィリピン経済ニュース】米国の相互関税、フィリピン比較的有利との見解

2025年3月26日

比17%、ベトナム46%、タイ36%、インドネシア32%、日本24%

 

米国のドナルド・トランプ大統領が発令した「相互関税(reciprocal tariffs)」政策により、世界各国からの輸入品に一律関税が課される中、フィリピンは他のASEAN諸国やアジア諸国と比較して、比較的低い関税率となっている。フィリピン貿易産業省(DTI)は、この状況を「戦略的な機会」として捉えている。新関税制度は2025年4月9日から施行される予定で、トランプ大統領はこの日を「解放の日(Liberation Day)」と称している。

 

フィリピンから米国への輸出品目には17%の関税が課されることになったが、これはASEAN加盟国の中でシンガポール(10%)に次ぐ2番目に低い水準となる。他の加盟国では、カンボジアが49%、ラオス48%、ベトナム46%、ミャンマー46%、タイ36%、インドネシア32%、マレーシア24%と、いずれもフィリピンを上回る。さらに、中国(34%)、台湾(32%)、インド(26%)、韓国(25%)、日本(24%)といったアジア諸国と比較しても、フィリピンの税率は低めに抑えられている。

 

フィリピンのマリア・クリスティナ・ロケ貿易産業相は、「今回の関税措置は、米国との経済関係を深める戦略的なチャンスでもある。フィリピンは主要な米国向け輸出国の中で影響が比較的少なく、近隣諸国との差別化が可能だ」と述べた。

 

ラルフ・レクト財務相は、フィリピン経済は国内需要に支えられているため貿易摩擦の影響を受けにくいが、供給網の混乱や高金利、インフレ上昇により世界経済の減速が懸念されると指摘した。その一方で、「CREATE MORE法(経済再活性化の機会を最大限に活用するための企業再生・税制優遇措置)」を活用し、海外企業の進出を促して投資環境を強化する方針を示した。また、米国向け輸出への関税が比較的低いことを活かし、自由貿易協定(FTA)の締結にも積極的に取り組む考えを示した。

 

一方で、無関税または低関税だった商品にも一律17%の関税が課されるため、価格競争力の低下や収益減、雇用縮小の懸念もある。DTIによれば、銅鉱石や集積回路など一部の輸出品は新関税の対象外となっており、影響を受けない。一方で、農産物や食品といった農業関連の輸出品については免除対象外であり、現時点で影響の詳細を精査中だという。

 

レクト財務相は、フィリピンが電子機器、繊維、食品、自動車産業などのグローバル・バリューチェーンの拠点となる可能性を指摘。また、中国、バングラデシュ、ベトナム、メキシコ、インドといった競争国がより高い関税を課される中、フィリピンの衣料品輸出は米国市場での競争力を高める可能性がある。こうした状況を踏まえ、政府はアラブ首長国連邦(UAE)、欧州連合(EU)、チリ、カナダなどとの自由貿易協定の締結・拡大に向けた交渉を進めている。

 

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