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【フィリピン経済ニュース】JICA海外協力隊60周年、フィリピンへ累計1,701人

2025年12月3日

1965年発足、99カ国に累計5万7,442人派遣(25年3月末)

 

国際協力機構(JICA)が実施するJICA海外協力隊事業は、2025年に60周年を迎えた。

 

発足以来、途上国の人々の生活に根ざし、現地の課題解決や国内外の地域の発展に貢献してきた海外協力隊事業では、この節目となる年を記念し、天皇皇后両陛下の御臨席のもと、「JICA海外協力隊発足60周年記念式典」を11月13日に東京国際フォーラムにて開催した。天皇陛下からの祝辞、高市早苗からの祝辞(外務大臣政務官英利アルフィヤ氏が代読)、青年海外協力隊の活動を支援する国会議員の会会長の小渕優子衆議院議員の祝辞を受けた。

 

第二部「トークセッションやファッションショーで彩る60年の軌跡」では、協力隊としての活動経験を生かし、3DプリンティングおよびAI技術を活用して世界初となる3Dプリント義足製造ソリューション事業をフィリピン、日本、インドなどで展開するインスタリム(本社:東京都隅田区)の德島泰代表取締役CEOなどが、協力隊としての活動前後で人生や価値観が大きく変わったこと、そして協力隊での活動を活かし、日本や世界の課題解決のために取り組んでいる事業について熱を込めて語った。

 

トークセッション後には、2025年6月9日にWGSBNにて正式に公表された小惑星「Jicakyoryokutai」に関する報告が「宇宙×JICA海外協力隊」として行われた。「Jicakyoryokutai」は、2000年8月3日に天体の地球衝突による災害を防ぐ惑星防衛の一環として発見された小惑星で、国際天文学連合の審査・認定を経て命名された。また宇宙飛行士の諏訪理さんなどからのビデオメッセージが贈られた。

 

なお、1965年にフィリピン、ラオス、カンボジア、マレーシア、・ケニアの5カ国に29名を派遣したところから始まったJICA海外協力隊は、2025年で60周年を迎えた。これまで農林水産、保健・医療、社会福祉、商業・観光等含む9つの分野、190以上の職種で、隊員がそれぞれの技術・経験を活かし、開発途上国の人々のために活動してきた。2020年には、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、全世界の隊員が一時帰国を余儀なくされたが、今では74カ国での派遣が再開し、2025年3月末時点では累計派遣隊員数が約5万7,442人(累計派遣国数99カ国)に到達した。フィリピンへは累計1701人(青年海外協力隊1,693人、シニア海外協力隊8人)が派遣された(同時点での派遣中隊員は15名)。

 

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