2018年8月6日
近年、商工中金(本店:東京都中央区)のフィリピン進出企業に対する積極姿勢が目立つ。例えば、検定教科書や学習参考書の出版を手がける桐原書店(本社:
そして、8月3日には、フィリピンに進出する中小企業や、フィリピンに関連するビジネスを行う中小企業へのソリューション提供を強化する目的として、フィリピン貿易産業省(DTI)および現地の有力拡大商業銀行であるリサール商業銀行(RCBC、本店:マニラ首都圏マカティ市)との間で、それぞれ業務協力に関する覚書を締結した。
フィリピンでは、2014年委に人口が1億人を突破し、若く豊富な労働力や拡大する国内市場などを背景に、近年、日系企業の進出が増加している。商工中金は、DTI、RCBCとの連携により、投資関連情報の提供や現地金融ニーズのサポートなど、顧客のフィリピン進出検討段階から現地での事業拡大ニーズまで、幅広くサポートしていく方針である。
なお、DTIは産業振興や貿易・投資の促進を担う省庁であり、傘下に、投資委員会(BOI)やフィリピン経済区庁(PEZA))を有している。これらの誘致機関を通じ、外国企業のフィリピンへの投資促進を図っている。このDTIと商工中金との間で合意された主な提携内容は以下のとおり。
・投資セミナーや投資ミッション等の共催
・企業間連携の共同支援
・日本企業のフィリピン投資に関する情報交換
一方、1960年に設立されたRCBCは RCBCはフィリピンの有力財閥ユーチェンコグループ傘下の中核企業である。 2017年末の総資産は5,563億ペソでフィリピン第10位、国内店舗数は508店に達している。ファーストシニアバイスプレジデントの松本康宏氏ら日本人駐在員3名を含む総勢40名超の日本企業部はフィリピン民間商業銀行でも有数の規模である。日系企業700社超と取引を有し、主要工業団地に支店を開設するなど、日系企業に対し充実した金融サービスを提供している。このRCBCと商工中金との間で合意された主な提携内容は以下のとおり。
・投資や貿易関連の情報提供
・スタンドバイ信用状などの資金調達、各種事務手続きのサポート
・現地パートナー企業の紹介(ビジネスマッチング)