2020年10月30日
10月29日午前3時(日本時間、以下同様)、フィリピンの東で台風19号(国際名:コーニー)が発生した。
日本気象庁の10月30日午前4時10分の発表によると、台風19号は30日午前3時現在、フィリピンの東にあって時速15キロメートルで西に進んでいる。中心気圧は980ヘクトパスカル(hPa)、中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートルと強い勢力となっている。
今後台風19号は勢力を強めながら西に進み、1日夜半から2日にかけて、非常に強い勢力(955ヘクトパスカル、最大瞬間風速60メートル程度)で、ビサヤ地方やルソン島南部を横断、3日午前に南シナ海へ抜ける見込みである。
また、10月29日午後9時、カロリン諸島付近で台風20号(国際名:アッサニー)が発生した。台風20号は30日午前3時現在、カロリン諸島にあり、時速20キロメートルで北北西に向かっている。現在の勢力は1,000ヘクトパスカルであるが、今後勢力を高めながら、西寄りに進み、11月3日頃には非常に強い勢力に発達、その後ルソン島北部に接近する可能性がある。
日本気象協会によると、台風19号と20号の連続発生により、今年10月は7個の発生となった。10月に7個発生するのは、1951年の統計開始以来、1984年、1992年、2013年とならぶ月間最多記録である。10月の台風の発生数は、平年で3.6個なので、今年はすでに約2倍となっている。
なお台風19号の国際名コーニー(Goni )は韓国が用意した名前で、意味は「白鳥」である。20号の国際名アッサニー(Atsani)はタイが用意した名前で、意味は「雷」である。台風の国際名は、「台風委員会」(日本含む14カ国等が加盟)で各加盟国などの提案した名前が、あらかじめ140用意されていて、発生順につけられる。準備された140を繰り返して使用(140番目の次は1番目に戻る)されるが、大きな災害をもたらした台風などがあると、加盟国からの要請によって、その名前を以後の台風では使用しないように別の名前に変更することがある。