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【フィリピン経済ニュース】双日、マカティ市で大規模オフィスビル開発

2022年2月9日

双日は、2月8日、「フィリピン大手財閥ユーチェンコグループ傘下の主要企業であるハウス オブ インベストメンツ(証券コード:HI)が進めるオフィスビル再開発事業「The Yuchengco Centre(ジ ユーチェンコ センター)プロジェクト」に参画すべく、HI傘下の特別目的会社であるサン ロレンツォ ルイーズインベストメントホールディングス(SLR)に対し、約60億円の増資引き受けおよび株式取得を行った」と発表した。

 

この案件は、HIグループが保有・運営しているマプア ユニバシティーの建物の老朽化・移転にともなう、その跡地を利用した再開発事業である。マニラ首都圏のマカティ市中心部に、地上27階、地下3階、延床面積約8万3,710平米の大規模オフィスビルを建設する。2022年3月に着工予定、2025年6月に完工および賃貸・運営開始予定である。

 

デザインコンセプトの構築には、日本最大手の建築設計事務所である日建設計を起用した。敷地の形状を最大限活用した基準階賃貸面積約4,000平米(約1,210坪)はマニラ首都圏のオフィスビルにおいて最大級であり、テナントの要望に応じて柔軟に分割可能な可変性の高いフロアプランを提供する計画である。また、建物と敷地利用についての環境配慮認証システムであるLEED認証や健康とウェルネスに焦点をあてた性能評価システムであるWELL認証の取得を目指し、サスティナビリティを意識した先進性の高い環境配慮型の開発計画を検討している。

 

LEED認証やWELL認証は、米国の非営利団体U.S. Green Building Councilが開発・運用している、建築・都市環境の性能評価に関する審査・認証をおこなっている国際的システム。LEED認証では建物と敷地利用についての環境配慮が評価されるのに対し、WELL認証は人の健康・ウェルネスの観点で評価される。

 

双日は、ユーチェンコグループおよびHIをフィリピンでの事業展開における戦略的パートナーとして位置づけている。双日が2019年3月に設立した、中国・吉利汽車の「吉利(GEELY)」ブランド車のフィリピンにおける輸入・販売代理店であるSojitz G Auto Philippines Corporation(ソウジツ ジー オート フィリピン コーポレーション)に、HIが事業パートナーとして出資参画しており、その案件に次ぐHIとの協業案件である。今後さらなる協業・共創の可能性を追求・模索していく方針である。

 

双日は、これまでの国内外でのオフィス・住宅・工業団地の開発・運営などの実績を活かし、全社方針として掲げている社会の持続的な発展・成長への貢献を目指し、上記案件を通じてHIとともにフィリピンのさらなる発展・活性化に貢献していく方針である。

 

なおHIは1959年に設立され、1962年7月にフィリピン証券取引所(PSE)に上場された。ユーチェンコ財閥のリサール商業銀行(RCBC)等の金融事業を除く各種非金融事業を管轄している。具体的には、建設(EEI社証券コード:EEI)、ホンダといすゞの自動車販売会社、教育(iピープル社、証券コード:IPO)、医薬品(HIエーザイ)、不動産(RCBCリアルティー等)、メモリアルパーク(マニラ・メモリアルパーク・セメタリー社)などである。 上記のマプア ユニバシティーはiピープル社の傘下にある。

 

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