三菱商事は、フィリピンを代表するアヤラ財閥の旗艦企業であるアヤラコープの主要株主(2017年12月末の普通株式保有比率10.15%)であり、アヤラコープ取締役(定員7名)のうち1名を占めている。
この三菱商事が、保有するアヤラコープ株式の一部850万株(発行済み株式の1.3%)を売却した。
売却価格は1株当たり934ペソ、売却総額は79億3,900万ペソであった。
この売却は、3月20日、フィリピン証券取引所(PSE)のブロックセールというかたちで執行された。
1株当たり売却価格934ペソは、19日のPSEでの終値1010ペソを7.53%下回る水準であったことから、20日のアヤラコープ株価は一時935ペソまで急落した。
終値も937ペソで、19日の終値を7.2%下回る水準であり、大型優良株らしからぬ下落ピッチとなった。
世界的に株式市場が不安定であり、PSEも下落基調を続けているところに、主力株のアヤラコープ急落が加わったことで、20日のPSE指数終値は前日比175.94ポイント安の8,059.60ポイント、率にして2.13%の急落となった。
この日の一部売却後でも、三菱商事は約8.8%を保有するアヤラコープの主要株主であることには変わりないが、株式市場へのインパクトは大きなものであった。