2019年9月13日
ミニストップ(522店)、ファミマ(76店)も再増加基調
フィリピンでも、コンビニエンス・ストア業界(コンビニ業界)において再編の動きが活発化している。
ローソンは、当初、現地の有力小売企業ピュアゴールド・プライスクラブ(ピュアゴールド)との合弁でフィリピンでのコンビニ事業を開始した。両社は、2014年5月にPGローソンを設立、出資比率はピュアゴールド70%、 ローソン(ローソン アジア・パシフィック)30%となっていた。そして、フィリピンのローソン1号店を、2015年3月30日、マニラ市サンタアナ・フランシスコ通りオープンした。その後、ピュアゴールドは、2018年4月、PGローソン株式70%をローソン側に売却した。ローソンの比コンビニ事業の保有比率は100%に高まり、社名もローソン・フィリピンへと変更されたという経緯がある。このあたりから、ローソンの出店ピッチが高まっている感がある。
首位のセブン-イレブンは、台湾系のプレジデント・チェーン・ストア(ラブアン)ホールディングスが52.216%(2019年6月末現在)を所有するフィリピン・セブン社(PSC)によって運営されている。PSCは1982年11月に設立され、1998年2月にフィリピン証券取引所(PSE)に上場した。1984年2月にケソン市エドサ通り沿いに1号店オープン、その後、店舗網拡充に注力、2013年末に1,000店の大台を突破、2018年末には2,550店に達した。2019年も店舗数が順調に増加している。2019年6月末で2,664店に達し、前年同月末の2,386店から277店、率にして11.7%増加している。8月末の店舗数は公表されていないが、早期に3千店体制を目指すとのことである。
主な日本ブランドのコンビニ店舗数(年末・月末値、比セブン-イレブンやファミリーマートは資本的には非日系)
年・月 | 15年 | 16年 | 17年 | 18年 | 19年 | |||||
3月 | 6月 | 9月 | 12月 | 3月 | 6月 | 8月 | ||||
セブン-イレブン | 1,602 | 1,995 | 2,285 | 2,329 | 2,386 | 2,442 | 2,550 | 2,593 | 2,664 | N.A. |
ミニストップ | 519 | 499 | 496 | 489 | 488 | 496 | 499 | 512 | 518 | 522 |
ファミリーマート | 120 | 99 | 66 | 64 | 65 | 66 | 69 | 69 | 73 | 76 |
ローソン | 16 | 29 | 31 | 34 | 34 | 36 | 38 | 39 | 45(推) | 53(推) |
(出所:各社資料より作成、ミニストップとファミリーマートは日本側発表数値、セブン-イレブンとローソンはウェブ等から推計)