2019年3月31日
二輪車金融の住商モーターファイナンス28%増益
フィリピン第2位(総資産ベース)
GTCAPは、2014年9月に、
GTCAPの2018年インフォメーション・
これらの結果、純金利収入も13.8%増の32億5,
トヨタファイナンシャルサービス・フィリピンの業績(単位:
年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 18年 | 伸率 |
金融収入 | 2,433.7 | 3,026.7 | 3,641.7 | 4,920.6 | 6,164.7 | 25.3% |
純金利収入 | 1,423.2 | 1,767.7 | 2,148.8 | 2,860.8 | 3,254.7 | 13.8% |
純利益 | 398.0 | 515.5 | 555.1 | 687.6 | 786.8 | 14.4% |
融資残高 | 28,357.0 | 33,304.4 | 43,789.9 | 60,412.6 | 67,427.4 | 11.6% |
総資産 | 39,424.8 | 44,278.4 | 55,581.4 | 58,742.0 | 83,509.3 | 42.4% |
株主資本 | 3,842.7 | 4,369.4 | 4,941.5 | 5,051.7 | 7,656.5 | 51.5% |
(出所:GTキャピタル事業報告書などより作成)
GTCAPは二輪車販売金融事業も強化している。2017年8月、フィリピンの個人顧客向け二輪車ファイナンス会社「住商モーターファイナンス(SMFC)」の株式20%を取得した。2009年に設立されたSMFCは、資本金20億ペソで出資比率は、住友商事50%、メトロバンク傘下の有力貯蓄銀行フィリピン・セービングス・バンク(PSBank)グループ50%となっていた。GTCAPは、PSBankとPSBank退職基金からSMFC株を各々100万株(10%)取得、合計200万株(20%)を取得した。1株当たり取得価格は94.98ペソで、取得総額は3億7,992万ペソであった。この取引完了で、SMFC保有比率は住友商事50%、PSBankグループ30%、GTCAP20%となった。
上記の株式売買は、メトロバンクグループ内の保有権移転であり、住友商事50%、メトロバンクグループ50%という大きな枠組みには変更はない。しかし、GTCAPは注力中の自動車事業基盤の強化や顧客層の多様化、PSBankは売却資金による中核的自己資本の強化などの効果につながると判断された。
GTCAPの2018年インフォメーション・ステートメントによると、「住商モーターファイナンス(SMFC)」の2018年の総金融収入は前年比(以下、同様)37.8%増の11億5,340万ペソに達した。二輪車の急ピッチの普及を背景に、SMFCの新規融資対象車両数も39.9%増の5万2,356台へと急増した。金利上昇や融資残高が前年末比44.5%増の47億5,880万ペソに達したこともあって大幅増収となった。
これらの結果、純金利収入も32.3%増の10億6,490万ペソ、純利益は27.6%増の2億6,220万ペソへと各々大幅増加となった。
既報のとおり、GTCAPは3月27日、バイク関連事業をさらに強化するとも発表した。具体的には、GTキャピタル傘下のGTモビリティ ベンチャーズ(GTMV)が、日本のジャパン バイク オークション(JBA、本社:神奈川県横浜市))と合弁で、JBAフィリピンを設立する。出資比率はGTMVが60%、JBAが40%となる。すなわち、JBAの本格拠点がフィリピンに構築されることになる。
なお、GTMVは、GTCAPの100%子会社であるGTキャピタル オートディラーシップ ホールディングスと(GTCAD)と三井物産の合弁企業である。一方、JBAは、オークションや中古車買取販売事業などを手掛ける株式会社ユー・エス・エス(USS、本社:愛知県東海市)の子会社である。