【フィリピン経済ニュース】3月の生産者物価上昇率、2.6%で15カ月ぶり低水準
2023年5月4日
前年同月の5.4%から大幅鈍化、燃料類も小幅下落に
フィリピン統計庁(PSA)によると、2023年3月の生産者物価指数(PPI、2018年=100)は98.1(速報値)で前年同月比2.6%上昇。16カ月連続で前年同月を上回ったが、前月(+3.6%)からは上昇ペースが減速した。そして、2021年12月の0.4%以来、15か月ぶりの低い伸びとなった。
3月は、主要22部門中、コークス・精製石油製品は前年同月比0.4%低下し、前月のプラス4.2%からマイナスに転じた。その他前年同月から低下したのはベーシックメタル-3.4%(前月-0.7%)、輸送装置-2.5%(前月-1.7%)、基礎医薬品・医薬品-0.8%(前月-0.2%)の3部門。前月から上昇ペースが減速した部門は、食品製造+5.2%(前月+6.1%)など10部門。一方、前月から上昇ペースが加速したのは7部門だった。コンピューター・電子・光学製品のみ前月から変わらず。
2023年3月の全国消費者物価指数(CPI)上昇率は7.6%(2018年基準)で、3月のPPI上昇率(2.6%)を上回った。ただし、このPPI調査の対象企業は951社であり、今回の発表数値は途中段階(回答企業588社、回答率61.8%)のものであり、後日かなり改訂される可能性があることに留意する必要がある。
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