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【フィリピン経済ニュース】食品・飲料10社の9カ月決算、日系出資企業が好調

2023年11月23日

即席麺の日清URC33%増益、サンミゲルビール20%増益

 

フィリピン証券取引所(PSE)上場の食品・飲料企業の2023年年初9カ月の事業報告書発表が出揃った。上場7社やその傘下の主要企業の動向は表1のとおり。会計期末が4月のデルモンテ パシフィック(証券コード:DELM)は今回の集計から除外している。

新型コロナ感染の更なる減少にともなう経済の本格再開や外出・移動制限の緩和、マーケティング強化などで、集計10社(上場8社、非上場2社)のうち9社が増収となった。コスト増、投資や在庫などに関する減損処理など一時的な経費で減益、あるいは赤字転落企業もあり増益は8社であった。

サンミゲルグループの食品と飲料事業を2018年に大統合して発足した最大手のサンミゲルフード&ビバレッジ(証券コード:FB)の売上高は前年同期比6%増の2,767億ペソに達した。各製品の販売数量増加や値上げなどが寄与した。増収効果や効率化などにより純利益(帰属ベースではない総純利益、以下同様)は4%増の275億ペソとなった。

ビール製造子会社サンミゲル ブリュワリー(SMB、サンミゲルビール)の売上高は9%増の1,083億ペソ、純利益は20%増の194億ペソへと二桁の増益となった。サンミゲルビールには、キリンホールディングス(キリン)が約48%出資している。一方、洋酒のヒネブラサンミゲル(証券コード:GSMI)の売上高は13%増の389億ペソ、純利益は62%増の55億ペソと好調であった。

ゴコンウェイ財閥傘下のユニバーサル ロビーナ(証券コード:URC)の売上高は9%増の1,176億ペソ、純利益は6%増の103億ペソと一桁増益にとどまったが、一時的な損益を除いたコア純利益は11%増と実質二桁の増益となった。日清食品との合弁即席麺メーカーであるニッシンURCの売上高は9%増の78億6,400万ペソ、純利益は33%増の10億4,600万ペソと二桁増益になった。巣籠り需要の希薄化、コスト高という環境下でも収益拡大基調が継続している。

即席麺最大手であり国際的に代替肉事業を手掛けるモンデニッシン(証券コード:MONDE)の収入は9%増の596億ペソ。そのうち、代替肉部門(クオーン事業)は厳しい小売市場環境により5%減の107億ペソにとどまった。

有力持株会社アライアンス グローバル グループ(証券コード:AGI)傘下の世界最大(数量ベース)のブランデーメーカーであるエンペラドール(証券コード:EMP)の収入は12%増の463億ペソと二桁の増収。その6割をブランデー事業が占め、シングルモルトウイスキー事業が4割を占めた。一方、営業費用等が膨らみ純利益は5%減の69億ペソと減益になった。

RFMグループ(証券コード:RFM)の収入は8%増の145億ペソ、純利益は4%増の9億8,100万ペソだった。販売・営業費が10%増の28億ペソと膨らみ営業利益は2%増にとどまった。

このほか、ツナ缶大手であり各種食品を手掛けるセンチュリー パシフィックフーズ(CNPF)はブランド事業の好調で、売上高7%増の506億ペソ、純利益は10%増の46億ペソと増収増益を継続した。一方、ココナッツ製品大手のアクセリューム リソーシズ(AXLM)の収入は19%減の43億ペソと二桁の減収。在庫評価損の影響等で、最終損益は4億2,800万ペソの赤字に転落した(前年同期は7億1,700万ペソの黒字)。

 

 

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