1月26日、フィリピン日本人商工会議所で株式会社国際協力銀行(JBIC)のセミナーが行われました。
(写真)海外投資アンケートについて説明する業務企画室次長兼調査課長の大矢さん
本セミナーでは約1時間に渡り、JBICの特別業務と、毎年実施されている日本の製造企業の海外事業展開に関する調査報告が発表されました。
始めに10分間ほどかけて、マニラ駐在員事務所駐在員の松崎 隆志さんからJBICの特別業務について説明がありました。
まずはJBICは、日本企業の海外展開をより一層後押しするため、JBIC法改正を行い、JBICの機能を強化したことを発表。改正の一つとして、海外インフラ事業に対する更なるリスク・テイクを可能とするための「特別業務」を新設し、2016年10月1日から開始しました。
次に、業務企画室次長兼調査課長の大矢 伸さんから海外投資アンケート結果について発表がありました。これは製造業で原則として海外現地法人を3社以上有する企業を調査の対象としており、調査用アンケートを送付した計1,012社のうち637社による回答結果です。
回答した企業の業種別の割合では自動車が19.2%と最も多く、次に科学が14・9%、電気・電子が14・6%でした。資本金別では100億円以上が最も多く30%を占めていました。また売上高別では、100億円以上~500億円未満が最も多く、34.1%でした。
主な調査内容は、海外事業展開実績評価、事業展開見通し、中期的な有望国・地域、海外事業展開に関する主要テーマなど。
中期的な有望国では、今後3年程度に有望と考える事業展開先国・地域名を一企業5つまで記入してもらい順位をつけたところ、フィリピンは8位を獲得。これは2015年と同結果でした。1位は3年連続でインドでした。
有望理由としては、現地マーケットの現状規模と回答した企業が最も多く(77.1%)、比率は年々上昇しているとのこと。その他の理由は、現地マーケットの今後の成長性、現地のインフラが整備されている、政治・社会情勢が安定している、現地マーケットの収益性などが挙げられました。
またフィリピンは、事業計画を有する企業の割合が最も高く、全体の49%でした。次に高かったのは中国で48.8%でした。
JBICマニラ駐在員事務所
住所:11/F, Tower 1, The Enterprise Center, 6766 Ayala Avenue corner Paseo de Roxas, Makati City, Philippines
電話番号:02-856-7711~14
ウェブサイト:https://www.jbic.go.jp/ja/about/manila