JETROフィリピンはフィリピン関税委員会(TC)のセーフガードに関する情報を発表しました。
関税委員会、フロートガラスへのセーフガード発動は行わないと最終結論
フィリピン関税委員会(TC)は6月30日、フィリピン貿易産業省(DTI)の要請に基づいて実施していたフロートガラス(窓ガラスなどに一般的に使用される板ガラス)への緊急輸入制限措置(セーフガード)の発動に関する調査を終了し、セーフガードの発動は行わないと結論付ける報告書を発表した。
TCは、フロートガラスのフィリピンへの輸入は2018年以降急激に増加しているものの、フィリピン国内の市場規模、在庫量、事業収益性などの観点から国内のフロートガラス産業、特に国内メーカーへの影響度合いを鑑みると、セーフガード法(共和国法第8800号)に基づいてセーフガードを発動する水準に達するほど深刻な状況ではないと結論付けた。
今回セーフガードを発動しないと結論付けられたフロートガラスは、透明フロートガラス、着色フロートガラス、反射フロートガラスの3種類で、ASEAN統一関税品目分類コード(AHTN)はそれぞれ7005.10.90、7005.21.90、7005.29.90だ。
国内唯一のフロートガラスメーカーであるパイオニア・フロートガラス・マニュファクチャリング・インク(PFGMI)は2018年2月、DTIに対してフロートガラスに対するセーフガードの発動を要請し、DTIは2019年8月、フロートガラスに対する200日間にわたるセーフガードの暫定発動を行った。
(坂田和仁)