JETROマニラは1日、フィリピンの入国規制緩和後の入国者数の動向に関する情報を発表しました。
フィリピン観光省は、2月の入国規制緩和後から8月7日までの約半年間の外国からの入国者数(注1)が110万人に達したと発表した(政府通信社8月13日付)。フィリピン政府は、2月10日から入国査証の免除国・地域を対象に、新型コロナウイルスのワクチン接種完了者の査証なしでの入国を認めている(注2)。
観光省の統計によると、新型コロナウイルス感染による入国制限により、2021年の年間入国者数は16万3,879人だった。2022年2月10日から3月末までの2カ月足らずの間には、2021年実績を上回る16万4,865人がフィリピンに入国したことになる。ただし、海外からの入国者が大幅に増加したとはいえ、新型コロナ禍前の2019年2~7月の半年間には約413万人が入国しており、今回の発表(110万人)はその4分の1程度にすぎない。
フィリピンのGDPに占める観光業の割合は、新型コロナ禍前の2019年の12.7%から、2020年は5.1%まで落ち込み、2021年も5.2%と回復が鈍い。クリスティーナ・フラスコ観光相は、観光業について「今後3年間で新型コロナ禍前の水準への回復を目指す」としている。
2月から6月までの日本人入国者数は2万950人
外国人入国者を国別にみると、2月10日から6月30日までの外国人入国者数(48万9,900人)のうち、米国が16万1,863人(全体の33.1%)と最も多く、次いで韓国の5万7,549人(同11.8%)、オーストラリアの3万4,899人(同7.1%)の順だ。日本人は2万950人(同4.3%)と全体の6番目だった。
(注1)在外フィリピン人入国者数を含む。
(注2)詳細な入国条件はジェトロウェブサイト、在フィリピン日本大使館ウェブサイトなどを参照。
(菊池芙美子)
(フィリピン)