大統領選に立候補して以来、ロドリゴ・ドゥテルテ次期大統領は歯に衣着せぬ発言を繰り返し、
アメリカの大統領候補であるドナルド・トランプ氏と比較して語られてきました。
（写真）ドゥテルテ氏はフィリピンのトランプ？
Donald Trump photo from Michael Vadon via Wikimedia Commons & Rodrigo Duterte photo from Rody Duterte Facebook page
しかしながら、彼の支持層は特にそうですが、多くの人はドゥテルテ氏がトランプ氏と関連づけられるのを好ましく思っていません。
では、なぜドゥテルテ氏は“フィリピンのトランプ”と呼ばれるのでしょうか？
米メディアがドゥテルテ氏にこのニックネームを付けた理由を、以下に説明します。
物議を醸し出す考え方
ドゥテルテ、トランプ両氏とも、トピックによっては人々の怒りを買う発言をしてきました。
例えば、双方ともレイプに関して発言していますが、トランプ氏はメキシコ人を「強姦魔」と呼び、ドゥテルテ氏はジョークとして取り上げました。
また、両氏とも、法皇に関する発言がキリスト教信者の怒りをかっています。
さらに、現在の政府に対する失望を述べ、自らが大統領になれば事態は改善する、と述べています。
ポピュリズムキャンペーン
メリアム・ウェブスター英英辞典によれば、「ポピュリスト」の定義は「ある特定のグループを代表する政党に属する人」というものです。
政治家は選挙の際、多かれ少なかれ受けのいい政策を打ち出すものですが、ドゥテルテ氏とトランプ氏の場合は、「イスラム教徒の入国禁止」（トランプ氏）や「犯罪対策」（ドゥテルテ氏）などの政策が大衆受けしています。
過激な発言
ドゥテルテ、トランプ両氏とも、選挙陣営に広報担当を擁さず、ジャーナリストも政治評論家も彼らが発する言葉の解釈に苦慮しています。
彼らの言いたい放題の発言は彼らを選挙戦トップに押し上げ、ドゥテルテ氏は５月９日に当選し、トランプ氏は共和党大統領候補となりました。
以上の３点が、ドゥテルテ氏が“フィリピンのトランプ”と称される主な理由ですが、実はこれ以上の共通点はありません。
フィリピン人がドゥテルテ氏を支持したのは、彼にはダバオでの政治経験および実績があるからです。
彼は、約３０年間にわたり、ダバオの議員、市長、副市長として勤め上げましたが、一方のトランプ氏には政治経験は全くありません。
ドゥテルテ氏はフィリピン第１６代大統領に選出されましたが、アメリカの選挙戦はまだ進行中です。
トランプ氏がアメリカの大統領となり、今後６年の間に両氏が公式訪問を行う機会は果たして訪れるでしょうか？
Source: TIME Magazine, Washington Post, CNBC, Al Jazeera
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