就任以来、その発言がメディアや世間から注目を集めているドゥテルテ大統領。特に麻薬対策や独立的外交政策、汚職政治の払拭についての言動は連日ニュースでも報道されています。
(写真)就任から100日が経ったドゥテルテ大統領。その功績はいかに。San Beda大学卒業生とともに、自身のキャッチフレーズ”ドゥテルテ・フィスト~ドゥテルテの握り拳~”でポーズを決める大統領。7月17日、フェローシップディナーにて。 出典: PCOO EDP Google+ account
就任から100日が経過した。彼のこれまでの言動は多くの称賛と同時に、批判も同じくらい集めているといっても過言ではありません。現時点での国民の大統領への満足度は64ポイント。これは前大統領フィデル・ラモス氏の就任100日後の満足度に次いで2番目の数字です。
ドゥテルテ大統領自身の評価は、10ポイント中6とのことで少々控えめ。現在までは目の前のことに対処するのが精いっぱいで、本領発揮はこれからとのこと。
就任直後の大統領施政方針演説(SONA)と比べ、100日間でどのようなことが実践されたのか検証してみよう。
麻薬撲滅戦争
ドゥテルテ大統領が掲げる政策で最も力を入れているのが、この麻薬撲滅キャンペーンだ。7月1日以降、“麻薬に関する件”で殺害されたのは3,500人に達しました。この約半数は超法規的措置による処刑、または自警団によるものとされています。
このような処置について、地元の人権団体からは抗議を受けているものの、ほとんどの国民は大統領の方針を支持しています。目的を完遂するために、当初の予定よりも6か月延長すると発表したばかりです。
大統領官邸は、自警団による自発的な殺害を是認してはいませんが、それを防止する措置は取らないという方針です。
汚職政治追放
SONAの中で特に目立った項目に、汚職の払拭があります。透明で合理的な政治を目指し、ドゥテルテ大統領がまず行ったのは行政区に適用する情報自由化(FOI)法案です。
情報自由化(FOI)法案は現在、議会での審議が行われたところですが、大統領が最も優先的に通したい法案の一つ。
先日開設された8888政府苦情ダイヤル効果で、各省庁毎の改善は少しずつ行われているようです。果たして、就任中に汚職が一掃される日はくるのかどうか。。。
経済
ドゥテルテ大統領が就任してから100日を振り返ると、一番影響が響いているのが経済ではないでしょうか。まるでジェットコースターのように、急降下したり急上昇したりしているといっても過言ではないでしょう。ドゥテルテ大統領の対アメリカ、EU、国連に関する発言を受け上下する株価。しかしながら、海外の株価の影響をもろともせず、フィリピン経済は強さを見せています。
国内需要増加と輸出が順調に回復し、経済成長は上昇。海外投資は勢いを失ったものの、国内投資は上昇しています。
外交政策
ドゥテルテ大統領の政策のうち、麻薬撲滅戦争よりも海外諸国をイラつかせているのはもしかしたら外交政策かもしれません。
まず、アメリカ、EUのフィリピンへの干渉を実質的に拒否し、アメリカと対局にあるロシアと中国との貿易を強化すると表明。
国連に対しても反発的な態度で挑んでいるのはもちろんのこと、自身の外交政策を貫いていく方針です。これを失策と考えるか、さらなる国力強化のために必要な道であると考えるのか意見が分かれるところです。
報道によると大統領の一連の政策で、海外雇用庁の合理化の推進や海外におけるフィリピン人の地位を高めたということで、フィリピン人海外就労者(PFW’s)からは称賛を得ているとのことです。
果たして、あなたならこれまでの大統領の実行力、どう評価を下しますか?
参照:The Philippine Star, Malaya, Manila Bulletin, Bloomberg
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