世界中で喝采を浴びているフィリピンのオペラ、Noli Me Tangere, The Operaが、フィリピンにて再演されることになりました。パサイ市のフィリピン文化センター(CCP)メインシアターにて、2017年1月28~29日、2月1日~3日の間、上演されます。
(写真)ディレクター、エグゼクティブプロデューサーのJerry Sibal氏(左)と共同プロデューサーのEdwin Josue氏(右)
CCPが主催し、J&Sプロダクションの協力と、国家文化芸術委員会の後援で上演されます。
このオペラは長編のオペラとしては、フィリピンで初めての作品。フィリピンの英雄ホセ・リサールについて書かれた1887年の小説に基づいた物語です。
今回の全6回の上演は、本作品の60周年を記念するものです。音楽はナショナルアーティストであった作曲家のFelipe de Leon氏、舞台美術は同じくナショナルアーティストであった彫刻家のGuilermo Tolentino氏の手によるものです。
スペイン人の暴君の手によって、原住民の人々が被った虐待についての挑発的で心を動かすストーリーに取り組むこの作品。政府の崩壊を見せるいわゆる「ソーシャルセンター」や、不正のはびこる教会、特権階級の裏取引も鮮明に描いています。
(写真)Crisostono Ibarra役を務めるテノールのRonan Ferrer氏
この作品は、Crisostono Ibarraという男性を主人公に据え、禁じられた愛や裏切り、復讐といったドラマティックな物語をが進んでいきます。
(写真)主人公の婚約者Maria Claras役は4人が交代で務めます
「われわれがなぜフィリピン人であるか、そのルーツとしてこの作品を観てほしい。そうすることで、フィリピンの若い人々も、なぜリサールが人生を賭してフィリピンのために戦ったかを知ることができるでしょう」とエグゼクティブプロデューサーのEdwin Josue氏は語っています。
(写真)Sisaの長男Basilio役のMari Yapjoco氏
ディレクター兼エグゼクティブプロデューサーのJerry Sibal氏は、以下のように語っています。
「芸術は社会的なものです。芸術は、人々とどうやってコミュニケーションするかを教えてくれます。その瞬間を見つめ、あなたが同じ国の人々にできることをするのにふさわしいタイミングだと私は考えています」
(写真)教会の若い聖具室係、BasilioとCrispinの母Sisa役のStephanie Aguilar氏
このオペラは1957年にFar Eastern大学で初演され、CCPでは1974年に初めて上演されました。近年はニューヨークやワシントンDCでも喝采を浴びているほか、Resorts World Manilaでの上演では照明と音楽、特殊効果を用いた劇的な演出が高く評価されています。
(写真)Noli Me Tangereのキャスト、スタッフ、ゲストたち
フィリピン人にとって、一つの小説がいかに、自由を求めて戦う魂を呼び覚ましたかを目の当たりにできる作品。フィリピンの歴史を知り、ナショナリズムに触れられる貴重なオペラです。
チケットはチケットワールド、もしくはJ&Sプロダクション(0926-038-0548)、CCPボックスオフィス(02-832-3704)で購入可能。
詳細情報は、http://nolimetangeretheopera.com/をご覧ください。
- 「ニックネーム」 Ami
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