フィリピンが誇るオーケストラ、フィリピン・フィルハーモニック管弦楽団。
音楽の殿堂、カーネギーホールでのニューヨーク公演で成功を収めて帰国した彼らですが、これが彼らの絶頂ではありません。
今月から始まる第34シーズンでは、新しい音楽監督に指揮者の福村芳一氏が就任。
福村氏の就任については、こちらの記事もご覧ください。
日本人指揮者の福村氏、フィリピン・フィルハーモニック管弦楽団の音楽監督に就任
(写真)記者会見で壇上に立つ新音楽監督の福村芳一氏
「古典、そして新たな始まり」と銘打たれた今シーズン。福村氏は音楽監督として「基本に立ち返る」というコンセプトを打ち出しています。
「何かを始めるときは基本から。迷ったときは基本に戻る」。
ダイヤモンドホテルで8月30日に行われた記者会見にて、今シーズンの意気込みをこう語りました。
(写真)弦楽四重奏を披露したメンバーたち。福村氏の右隣は、フィリピン文化センターの副代表かつ芸術監督のクリス・ミラド氏。
昨シーズンは、同団の演奏技術を最高レベルに引き上げることを目的としてチャイコフスキー、ブラームス、ベートーヴェン、モーツァルトなど古典を取り上げた福村氏。
PPOは世界的にもトップレベルになれる潜在力があるオーケストラだと評価しています。
また今シーズンは動員数を増やすことにも力を入れることを目標としています。「フィリピンの聴衆は温かく歓迎してくれるが、もっとたくさんの人々にわれわれの演奏を聴いてもらいたい。集客によってオーケストラも刺激を受ける。集客力を強化することはこのオーケストラにとって必要だ」というコンセプトで今シーズンのプログラムを編成しました。
古典に戻ることのほかにも、指揮者とPPOはソリストを呼び、協奏曲を演奏する予定です。ワールドクラスの才能を呼べるのは福村氏が長年音楽界に寄与してきたおかげです。
(写真)世界中で演奏活動を行うソリスト、五嶋龍氏。シーズンの幕開けを飾る9月9日の公演に登場します。
開幕の9月9日は、ベルリオーズの序曲「ローマの謝肉祭」、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲ニ長調、ブラームスの交響曲第1番というプログラムです。ソリストには日本人ヴァイオリニストの五嶋龍氏を迎えます。
(写真)12月6日の公演で指揮を務めるヘルミニギルド・ラネラ氏
(写真)前音楽監督のオシャニン氏。2月17日の指揮を務めます。
フィリピン人指揮者のラネラ氏、前音楽監督のオリヴィエ・オシャニヌ氏が客演を務める公演もあります。
(写真)世界的にも有名なデュフィル氏の公演でシーズンは幕を閉じる予定
4月21日の最終公演では福村氏自身がタクトを振ります。
フランス人ピアニストのモニク・デュフィルをソリストに迎え、ガーシュウィンのミュージカル「ガール・クレイジー」序曲とピアノ協奏曲、コープランドの「エル・サロン・メヒコ」、マルケスの「ダンソン・ヌメロ・ドス」と「エル・コンガ・デル・フエゴ」。シーズンのラストを飾るにふさわしい、盛りだくさんのプログラムです。
全公演とも場所はフィリピン文化センターメインシアターにて、開演は20時です。
お問い合わせはフィリピン文化センターのマーケティング部またはボックスオフィスまで。
<詳細情報>
フィリピン・フィルハーモニック管弦楽団 第34シーズン
会期:9月9日~2017年4月21日 開演:20:00
場所:フィリピン文化センターメインシアター(パサイ市)
お問い合わせ:02-832-1125 (フィリピン文化センター販売部)、02-832-3704 (ボックスオフィス)、02-891-9999 (チケットワールド)
- 「ニックネーム」 Kosaki
- 「自己紹介」 バスケットボールが大好き!
- フィリピン人と本気で戦ってみたりします。