先日、フィリピンの大統領官邸であるマラカニアン宮殿のThe Presidential Museum and Libraryにて、日本人アーティストのAYUMIさんによる“TOUCH and SEE”プロジェクトのローンチセレモニーが行われました。
これは、手でみる絵画プロジェクトとして、盲目の方々ともアートを通して繋がりたいと願うAYUMIさんのプロジェクト。セレモニーには政府関係者、フィリピン観光省の代表、そしてフィリピン国立盲学校の学生らが参加しました。
(写真)AYUMIさんによるスピーチ
AYUMIさんは、スピーチの中で「描かれた作品が本当に完成するのは、誰かの元にその絵が届いた時だと思っています。つまり描いた側が込めた想いやエネルギーが、絵を通して誰かの元に届いた時。その時言葉の壁を越えた、コミュニケーションが生まれると考えています。」と語りました。そんな中で、作品を見る事が困難な目の不自由な方にも、絵を通して何か伝えることはできないかと考案されたのが今回の3Dアートプロジェクト。
絵を通して世界の人々とつながりたいと願うAYUMIさんが、このプロジェクトの第一弾として選ばれたのがフィリピンです。
「これからは視覚の壁を越えた、新しいコミュニケーションの創造に挑戦したいと考えています。そのような素晴らしい気付きを与えてくれたフィリピン、フィリピンの人々、そしてサポートして下さった全ての人々に心から感謝の気持ちを贈りたいと思います。」と、フィリピンに対する感謝の気持ちも述べられました。
(写真)こちらが今回初公開された3Dアート作品
公開された作品には、ドゥテルテ大統領の似顔絵を中心にフィリピンを象徴するモチーフが描かれています。国旗、フィリピンの誇りやプライドをコンセプトに描かれたフィリピン鷲、マニー・パッキャオ氏のボクシンググローブ。そして、ボホールに生息するターシャ、ドリアンとマンゴスチン、フィリピンの国花であるサンパギータが3Dで表現されています。
(写真)実際に手で触れる絵を感じ取るフィリピン国立盲学校の学生さんたち
3Dの部分には、色をあえてつけない部分も残すことで、色が見えない方にも絵に触れることで色を感じ取って欲しい。色では表現できない、シェイプなども感じ取って欲しいとの想いが込められています。
3Dの周りにはマラカニアン宮殿、ダバオにあるドゥテルテ氏が建てたモニュメント、セブのマゼランクロスが描かれ、フィリピンを代表する3つの島に対する想いが込められています。
この作品の製作期間は約2ヶ月、セレモニーの当日朝に仕上げられたそう。
(写真)学生たちの笑顔が絶えないセレモニーとなりました。
フィリピン国立盲学校を代表して生徒さんより、お礼のスピーチもあり学生さんたちは興味深そうに作品に触れていました。
この作品は、一般公開されているマラカニアン宮殿のツアーに申込みすることで、9月より見学可能です。一度訪れてみてはいかがでしょうか。
ツアーの詳細はこちら:フィリピンの大統領官邸、マラカニアン宮殿の見どころ
AYUMIさんへのインタビューはこちら:フィリピンのドゥテルテ大統領を描く日本人アーティストのAYUMIさん
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- 初めてマニラに上陸しました。