フィリピン大手銀行BDOのジャパンデスクがBDO Economic Briefing Seminarを2月13日(火)、アラバンのThe Parms Country Clubにて開催しました。今回のセミナーでは「2018年の経済見通し」と「職場での異文化理解」について講演がありました。
まず「2018年の経済見通し」についてBDO Chief Market Strategist のJonathan Ravelasさんが講演しました。
(写真)BDO Chief Market Strategist のJonathan Ravelasさん
講演の中でRavelasさんは、「フィリピン経済は2018年も向上し続けるだろう。」と予想し、前向きな見通しを示しました。「フィリピン経済は未だ上昇過程にあり、それはフィリピン統計機関のデータによって裏付けられる。」と述べました。
(写真)2018年のフィリピン経済について前向きな見通しを語るRavelasさん
Ravelasさんによると、今年予想されることは以下です。
◆持続可能な経済成長。GDP成長率は6.8%。
◆国内と海外での価格上昇
◆国内のインフレーション促進と投資率の上昇
◆株式マーケットの最高値更新(フィリピン総合指数9,100に到達する見込み)
さらに「年末までに、1ドルにつき52‐52.50ペソまでレートが上昇するだろう。」と言及しました。しかしながら「レートの上昇は最近施行されたインフレーションと投資率の上昇を促進するTRAIN法とフィリピン政府のBuild Build Buildプログラムほどの大きな影響を国に与えることはない。」とのことです。
続いて「職場での異文化理解 ~より良い結果を生むために~」にと題して、CMC Business Solutions, Inc. のMarie Seguraさんが講演しました。
(写真)CMC Business Solutions, Inc. のMarie Seguraさん
Seguraさんは講演で、「海外で働くフィリピン人労働者の働きぶりが十分でないと認識されることがある。時間に対する正確性の欠如、仕事に関する関心の無さ、等がフィリピン人に求められる改善項目として挙げられることが多いが、果たしてそれで良いのだろうか。」と疑問を投げかけました。
「多国籍企業が社内外で協調して働く上で考慮すべき文化的違いは、次の6つの特性で構成されている。それは個人主義、力関係、時間、確実性、達成、寛大さである。」と語りました。セミナーでは、この中から「時間、確実性、達成」に絞って、日本人とフィリピン人を比較しながら文化的違いを説明しました。
Seguraさんの調査によると、フィリピン人と日本人の特性はほとんど正反対に近いとのこと。一般的に、フィリピン人は楽観的で柔軟性があり、仕事での成功よりも生活の質を重視する傾向があります。また、フィリピン人は先の将来よりも目先のことに重きを置きます。一方、日本人は長い目で見た成功を目指し、組織を大切にし、仕事を何よりも重視する傾向があります。
Seguraさんは、こうした特性の違いはどの国の人々にも深く根付いているが、The 3 R’s(Recognize 認識、Respect 尊敬、Reconcile 調和)を正しく実行することによって解決できると語りました。
(写真)The 3 R’sを提唱するSeguraさん
「異文化同士を完全に一致させる方法はない。だからこそ、私たちは文化的違いを認識し、それを尊重し合い、さらに成果を得るためにお互いに歩み寄る必要がある。」と述べました。
セミナー後は懇親会が開催され、ビジネス交流が行われました。
(写真)挨拶を述べる、BDOジャパンデスクの田中さん
(写真)日系企業を中心に100名ほどが参加
- 「ニックネーム」 かなっぺ
- 「自己紹介」 ダーリンはフィリピン人。
- フィリピンと旅行と犬が大好きです!