フィリピン外食産業や様々な分野で急成長を遂げる
Benmark Group Holdings
Jeroen van Stratenさん
オランダ生れ。1997年に、オーストラリアのシドニーに移住しシェフとして働き始めた。その1年後、フィリピンでシェフへ移りシェフを続けながら外食産業のコンサルタント業務に従事。2007年、ペッパーランチなど様々なフランチャイズを展開するBenmark Group Holdingsを設立。リチャード・ブランソンの格言、「Screw it. Let’s do it.」(小さいことは気にせず、とにかくやってみよう)を座右の銘に、いつも新しいことにチャレンジしている。
尊敬する人
義理の父であるManuel Zamora Jrとイギリスの実業家リチャード・ブランソン氏、MegaworldのAndrew Tan氏、SMグループのHenry Sy氏です。共通しているのは、何もないところからビジネスを創り上げ成功している人たちということです。
フィリピンでシェフとして活躍する傍ら、外食産業のコンサルタント業務に従事していたStratenさん。2000年から2007年までは、スターバックスにてサンドウィッチの開発に携わる。2007年、日本全国で展開しているステーキ店「ペッパーランチ」とアジア各国に店舗を持つしゃぶしゃぶレストラン「しゃぶ里(Shaburi)」のフランチャイズを運営する会社、Benmark Group Holdingsを設立。
編集部
Benmark Group Holdingsを設立されたきっかけを教えてください。
Jeroen van Stratenさん
私はシェフとして外食業界に長く携わってきました。1998年、シドニーを後にしてフィリピンでシェフをしていた頃、たまたまあるフードサービス企業からコンサルタントをしてほしいと頼まれたのです。その企業のコンサルタントは、2000年から2007年までやっていました。主にスターバックス向けのサンドウィッチや、セブンイレブンやミニストップなどのコンビニエンスストア向けのフードメニューの開発をしていました。いろいろな商品の開発を手掛けているうちに、自分でも何か初めてみたいと、思ったのが一番のきっかけです。
編集部
Benmark Group Holdings, Inc.では現在どのようなものを手掛けられていますか?
Jeroen van Stratenさん
最初のフランチャイズ運営は、2008年5月にパワーブラントモールにオープンしたペッパーランチです。2009年には空調などを取り扱うAir & Odor Managementを開始。その後、手軽に焼き鳥を食べられるYakitori Oneを始めました。しゃぶ里はペッパーランチの関係者の方から紹介されました。あとはオンラインカジノゲームのDefinite Gamingや輸出入を主に行うBMC Weltrade。最近ではカナダの会社で、カビ駆除を行うMold Bustersのフランチャイズを始めました。まだまだいろいろな運営に挑戦していきたいと思ってます。
編集部
なぜ日本のレストラン、ペッパーランチからスタートされたのでしょうか?
Jeroen van Stratenさん
シンガポールに行ったときに、妻がペッパーランチに大変興味をもったのがきっかけです。当時、フィリピンにはあのようなスタイルのレストランはありませんでした。すると妻が「私たちもやってみましょう」と私に言いました。私もペッパーランチの店の雰囲気を見てフィリピンでも「行ける」と思いました。実は、フィリピンでのフランチャイズを申し込んだのは、私たちが3組目でした。フランチャイズの話し合いはアジア地域を統括しているシンガポールで行っていると知り、シンガポールに飛び、ペッパーランチ担当の日本人の方とお話をさせていただきました。担当の方はシェフである私を大変気に入ってくださり、フランチャイズの権利を譲ってくださいました。
編集部
ペッパーランチがフィリピンで成功している秘訣はなんだと思いますか?
Jeroen van Stratenさん
2008年5月に第一号店をパワープラントモールに出店し、その年の12月に2号店を開店しました。毎日たくさんのお客様が来店して下さる中、ただ一生懸命に働いてきました。当時、このようなフランチャイズがあまりフィリピンになかったのが良かったのではないかと思っています。急速に成長し、来年は10周年。これまで35店舗のペッパーランチをオープンすることができました。現在新たに8店舗の開店が決まっています。
編集部
フィリピンでビジネスをするにあたり困ったことはありますか?逆に良いことは?
Jeroen van Stratenさん
やはり国籍の問題が一番です。ある業界に関して言うと、フィリピン国籍を持っていないと所有できない企業などもあります。そのような点で、スムースに行かないことのほうが多いです。フランチャイズの契約等で、地方自治体と折り合いがつかないなんてこともあります。けれど、良いところもたくさんあります。まず市場規模が大きい。これからどんどん拡大していくでしょう。一から物事を始めるときも、日本やほかのアジア諸国、ヨーロッパなどに比べ低予算で済む。フィリピンが魅力的な国だというのは、近年多くの外国人がここに移り住んできていることで証明できます。また、フィリピンの人たちは勤勉で器が大きく親切です。
編集部
毎日のスケジュールは?
Jeroen van Stratenさん
毎朝5時半に起き、自宅で朝食をすませます。そして、ジムか自転車か水泳のどれかの運動を欠かしません。9時か10時ごろに出勤し会議をします。その後は店舗に出向いたりビジネスパートナーと打ち合わせをしたり、日によって様々です。退社はだいたい4時。あまりだらだらと仕事をするのは私の気質には合っていません。
編集部
Benmark Group Holdings, Inc.の今後についてお聞かせください。
Jeroen van Stratenさん
BPOへの進出も考えていますが、まだ具体的には何も決めてません。また、ゲーム分野をもっと広げていきたいなとは思ってます。オンラインビジネスはまだまだこれから発展すると思います。リスクも大きいですがグーグルの分析で、フィードバックを確実に得られるためコントロールしやすいのが特徴です。