
『日本人が取得可能なフィリピンの永住ビザ』
今月の事例
海外旅行をされた方や駐在経験がある方などで将来的に外国での永住を検討される方が増えているようですが、その永住先としてフィリピンを候補とされる方もいらっしゃいます。そこで、日本人でも取得可能なフィリピンでの永住ビザについて説明させていただきます。
1. SRRV(Special Resident Retiree’s Visa)
フィリピンの永住ビザで一番取りやすいものと言えば、このSRRVになります。SRRVにはいくつかの種類がありますが、一般的なものとしてはSRRVクラシックと呼ばれるものであり、40歳以上かつ、3万米ドル(49歳までの申請者の場合は5万米ドル)を預託することにより取得することが可能となっています。なお、預託金はフィリピン国内の不動産投資等に利用することが可能です。
具体的な申請手続ですが、SRRVビザ申請のためには、申請書への記入に加え、医療証明書、警察クリアランス、入国審査証明書、銀行証明書(先述のデポジット額を海外からフィリピンの口座に送金することが必要です)等が必要となります。申請者は自ら手続きを行うことは可能ですが、申請代行業者を利用することが一般的です。また、申請者は申請後ビザが下りるまでフィリピン国内に滞在する必要があり、申請からビザが発行されるまでには1ヶ月以上かかることが通常のため、その期間フィリピンに滞在できる方であることが必要です。また、申請者本人だけでなく、配偶者及び申請時に21歳未満の子も同時にビザを取得することが可能です。なお、ビザの取得後は毎年年会費(360米ドル)を支払う必要があります。
2. SIRV(Special Investor’s Resident Visa)
SRRVは現在は40歳以上の方しか申請できないビザのため、39歳以下の方が永住ビザを取得しようとする場合は、このSIRVビザまたは次に説明するクオータビザを取得するより他の方法は原則的にはありません。SIRVビザとは、特別投資家居住ビザとも呼ばれ、フィリピン国内において最低75,000米ドルを投資する者に対して付与されるビザであり、21歳以上の方が申請可能です。投資先としては、フィリピン国内の上場会社の株式や投資優先計画(IPP)に挙げられている分野の事業を行う会社への投資等が含まれます。なお、ビザ取得後は毎年投資を継続して行っていることにつき報告を行う必要があります。
3.クオータビザ
フィリピンと外交関係があり、相互主義が成立している国の国民に対して発行されるビザであり、移民局の審査により、フィリピンにとって有益となる資格、能力、科学的、教育的及び技術的知識を有する者を対象に毎年各国50人に対して発行されます。なお、このビザに関しては最低投資額や預託金の定めはありませんが、極めて限定的なビザですので、このビザを取得できることを当てにすることは難しいと言えるでしょう。なお、上記の他、経済特区が発行するビザも存在しますが、発行停止になっているビザ等も存在しますので、申請を検討される際は、そのビザがまだ有効であるかを確認する必要があります。
結論
本稿においてフィリピン法に関する記載につきましては、Quasha Law法律事務所の監修を受けております。
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