Childcare Center WHiZ 幼児教育連載コラム
すべてのウィズキッズへ!
フィリピンの日系幼児教育施設から
様々な能力がはぐくまれる大切な幼少時代、フィリピンで暮らすこどもたちの未来のために何が大切で、何を今すべきなのか︕︕ 会社員から保育士に転職、BGCでウィズこども園を運営されている小野さんに聞きました。
ウィズこども園・保育士 小野誠さん
幼児期の運動、未来への投資
幼児期における運動は、子どもの発達にとって非常に重要です。運動を通じて、ドーパミンやセロトニンといった神経物質の分泌が促され、やる気や幸福感が高まります。また、免疫力や骨密度の向上、脳から体への指令をスムーズに伝える神経回路の発達にも寄与します。実際、多くの先進国では、幼児が1日に少なくとも60分運動することを推奨しています。※プライマー2024年12月号をご参考ください。
では、どのような運動が子どもにとって最適なのでしょうか?文科省の幼児期運動指針によると「多様な運動刺激を与えて、体内に様々な神経回路を複雑に張り巡らせていくことが大切」と記載されております。つまり、四肢、指先、視覚、聴覚、身体全体に及ぶ脳から体への神経回路を巻き込んだ運動が効果的であるということです。
具体的には、コーディネーショントレーニングと呼ばれる運動が効果的と言われています。コーディネーショントレーニングとは、もともとはドイツのトップアスリート向けに考案され、バランス能力やリズム感、視覚と手足の動きを連携する識別能力などの神経系に重点を置いたトレーニング方法です。身近な遊びでいうと、“おにごっこ”や“ケンケンパ”も立派なコーディネーショントレーニングになります。幼児期には、さまざまなコーディネーショントレーニングを体系的に組み合わせ、楽しく全身を動かすことが大切です。
しかしながら、現実には幼児期の運動を継続的に行うことは困難な状況があります。気候変動による外遊びの制限、公園でのボール遊びの規制、特にマニラでは安全上の懸念から安易に外遊びはできません。また、ご家庭で様々なコーディネーショントレーニングを考え、毎日60分間実践することは難しいでしょう。その結果、身体を動かすことができる環境に育つ子どもとそうでない子どもとの間に、運動における格差が広がっています。この二極化は、運動環境に恵まれる子どもが健康で学業成績も優れ、幸福感に満ちた生活を送る一方で、運動機会が限られる子どもはそれらの恩恵を受けにくいという問題を生んでいます。
現代社会では、幼児期に運動の機会を与えることは、子どもの未来を形作るための重要な投資と言えます。それは、子どもたち一人一人の能力を最大限に引き出し、豊かな人生を送るための基盤を築くことにつながります。
ウィズこども園では、専門の職員が日々工夫を凝らして多種多様なコーディネーショントレーニングを行っています。子どもたちが楽しんで取り組めるようなトレーニングメニューづくりを心掛けています。今回は、ご家庭でもできる簡単なトレーニングの一例をご紹介いたします。
風船トレーニング
上に投げた風船を、キャッチするまでに何度も拍手するトレーニング。誰かと競うのではなく、何回拍手できるかがんばってみようと声掛けをすると、子どもたちは、楽しみながら何度もチャレンジします。このトレーニングでは、風船を上げてから拍手するという連結した異なる動作の変換能力に加えて、風船の位置を確認しながら、壁やお友達にぶつからないようにするという位置関係を認識する定位能力を育みます。これらの能力は、スポーツの場面ではもちろん、日常生活で障害物にぶつかったり転んだりしないためにも、非常に重要です。
<2025年度入園申込受付中!>
元気に開園中!
2025年度募集園児の対象は下記の通りです。
3歳児(2021.4.2生~2022.4.1生)4歳児(2020.4.2生~2021.4.1生)
5歳児(2019.4.2生~2020.4.1生)2歳児 ※2025年6月頃より開設
※年度の途中入園も可能です。
クラスによっては、定員に達している場合がございます。お気軽にお問合せください。
お問い合わせは[email protected]までご連絡を!施設の詳細はこちらから。