2019年3月15日
EBITDAは3億6千万ペソのプラスへと急改善
ユニバーサルエンターテインメントは3月13日、フィリピンのマニラ・ベイ地区で展開している統合型リゾート(IR)施設『Okada Manila(オカダ・マニラ)』の2019年2月度の月次実績(速報値)について発表した。
それによると、2月度における総売上高は前年同月比71%増の25億4,400万ペソ、カジノ総売上高は同73%増の23億7,800万ペソその他売上高は同42%増の1億6,600万ペソに達した。調整後EBITDAは3億6,120万ペソの黒字となり、前年同月の1億8,150万ペソの赤字から急改善した。
2月のカジノ総売上高は、前月比において下落したが、2月は1月に比べ日数が3日少ないことに加え、中国春節の影響が大きく、特にVIPにおいてその影響が顕著に現れた。しかし、この影響はあらかじめ予想されたものであり、春節休暇明けの2月後半では、ローリングチップ数、ドロップ数、ハンドル数といった各カジノ・セグメントのボリュームは回復した(19年3月13日のユニバーサルエンターテインメント発表より)。
『オカダ・マニラ』は約4万1,000平米に及ぶ広大なカジノスペースを有するだけでなく、993室のラグジュアリールームを有するホテル、高級商業施設、飲食施設及びナイトクラブやビーチクラブも有するマニラ最大のカジノ・エンターテインメントリゾートである。2016年末にソフトオープンした。2018年度年間の総売上高は289億7,400万ペソ、カジノ総売上高は272億1,900万ペソ、調整後EBITDAは21億3,700万ペソであった。
『オカダ・マニラ』を運営する「タイガー・リゾート・レジャー&エンターテインメント(タイガー・リゾーツ社)」は、フィリピン証券取引所(PSE)上場ではあるがほぼ休眠状態の持株会社「アジアベスト グループ インターナショナル(ABG)」を買収、ABG活用でPSEに裏口上場(バックドア・リスティング)しつつある。
カジノリゾート事業月次実績(単位:百万ペソ、1ペソ=約2.1円)
項目 | 2018年2月度 | 2019年1月度 | 2019年2月度 |
カジノ総売上高 | 1,374 | 3,841 | 2,378 |
VIPテーブルゲーム | 392 | 2,285 | 969 |
マスマーケット・テーブルゲーム | 424 | 786 | 699 |
ゲーミングマシン | 558 | 771 | 710 |
その他売上高 | 117 | 176 | 166 |
売上高合計 | 1,490 | 4,018 | 2,544 |
調整後 EBITDA | -181.5 | 648.7 | 361.2 |
(出所:ユニバーサルエンターテインメント資料より作成、ドル換算率:1米ドル=約52ペソ)
注:2019年2月度は速報値、調整後EBITDA=営業損益+減価償却費+その他の調整項目