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【フィリピン経済ニュース】3月の株価0.9%下落、第1四半期1%下落、不動産株不振

2023年4月3日

外国人売り越し4.6倍の272億ペソ、時価総額16.5兆ペソに

 

フィリピンの代表的株価指数であるフィリピン証券取引所指数(PSEi)の2023年3月31日の終値は6,499.68ポイントとなり、前月末と比べて0.86%下落した。3月の終値ベースでの最高値は8日の6,711.49ポイント、最安値は14日の6,393.33ポイントであった。第1四半期(年初3カ月間)では1.02%の下落となった。

3月上旬は、発表中の2022年企業業績回復や、国際的な機関投資家が運用のベンチマークとして採用しているモルガンスタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)指数の2月の定期再構築(リバランス)通過に伴う需給改善期待などを背景に比較的堅調に推移した。中旬は、米国のシリコンバレーバンク(SVB)の経営破綻に端を発する米欧等での金融システムに対する懸念の高まりを背景に軟調な展開となり、14日は、昨年11月16日の6392.09ポイント以来約4カ月ぶりの安値へと下落した。

3月下旬は、欧米等での過度の金融不安が後退したことで回復基調に転じた。しかし、最終日に食品大手モンデ ニッシン(証券コード:MONDE)の130億ペソの赤字決算発表ショックで急落したことで、9営業日ぶりに6,500台を割り込み、月間で0.86%反落という結果となった。

2022年第1四半期(1月~3月)の大分類セクター別指数は、金融株(+10.06%)、鉱業・石油株(資源株、+1.98%)、サービス業株(+1.79%)、工業株(+0.54%)が上昇した。一方、不動産株(-8.55%)及び持株会社株(-2.73%)は下落した。金融株は、銀行の不良債権比率の急ピッチの改善や業績回復が好感されている。一方、金利上昇という環境下で、金利敏感の代表格である不動産株は軟調な展開が続いている。

第1四半期の1日当たり平均売買額は前年同期比5%減の77億ペソであった。外国人投資家の売り越し額は約4.6倍の272億ペソ。外国人投資家の買い越し日は30営業日(1月は16日、2月は5日、3月は9日)。外国人の売買額シェアは42%で、前年同期の40%から拡大している。3月末のPSE時価総額は16兆4,808億ペソで2022年末から0.5%減少した。そのうち国内企業時価総額が13兆3,501億ペソであった。なお、PSE算出のPSE取引所指数ベースの株価収益率(PER)は14.19倍で、2022年末の14.51倍から低下した。

 

 

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