ここ数日、フィリピンで毎日通勤する人々がソーシャルメディアで、怒りや不満をぶつけているよう。
その原因は、政府によるタクシーの取り締まりのようです。政府の未登録運転手の取り締まりは、GrabやUberなどのアプリ配車サービスに、悪い影響を与えると噂になっています。
昨年7月21日、フィリピン陸上輸送営業許可規制委員会(LTFRB)は、定款を発表。UberやGrabなどの、サービスの受け付けや申請の手続きを一旦停止するというものです。これにより、GrabとUberは、仮の許可証が発行できなくなりました。
便利なアプリ配車サービス、その行方は? 画像出典REDWIRE TIMES
LTFRBでは、フィリピンで成長を続けるタクシー業界をどのように規制していくべきかについて調査を行った上で、先月7月11日、LTFRBは、許可証のない運転手や許可証の期限が切れた運転手を働かせていたGrabとUberに対し、5,000,000ペソの罰金を支払うよう命じました。
参照:マニラのUberとGrab、6月30日以降の登録ドライバーが営業停止に
LTFRBの広報担当者、Aileen Lizada氏は先日のインタビューで次のように話しています。「Uberは、LTFRBの命令に従わなかった。新規ドライバーの申し込みを受け付けないようにという命令に対して、最終受付日の翌日に新たに3台を稼働させていたのです。」
Uberはその後、営業を停止するように命じられました。交通機関登録証明書や、仮免許を持っているドライバーも含めUberは現在、1か月の営業停止中です。
一方、Grabでは、車の台数が減り需要が高まっているため、運賃の値上げを余儀なくされました。
ずらりと並んだタクシー 画像出典ABS-CBN
この一連の騒動をうけ、フィリピンのメトロマニラでは、一般のメータータクシーも、モバイルアプリで利用することができるように。今年9月より、Philippine National Taxi Operators Association (PNTOA)によって、新たなサービス、My Cabがスタートする予定です。
PNTOAの代表、Atty. Bong Suntay氏は、「我々の、LTFRBに対する提案は次のようなものです。道路でタクシーを拾う場合はメーター料金、アプリで呼ぶ場合は固定料金。利用者は、あらかじめ料金が分かります。タクシーがもし別のルートを通ったり、渋滞で乗車時間が長引いても料金はそのままです。」と述べています。
My Cabのアプリも、UberやGrabのように使用可能 画像出典 DECAN CHRONICLE
PNTOAが求めるのは、メータータクシーもアプリ配車業者も同等な規則であること。彼らは、UberやGrabに対して、合法的業者のみ許可されるべきだとしています。
My Cabの設立によって、フィリピンでは異なったタクシーサービスが、共存していくことになりそうです。
- 「ニックネーム」 かなっぺ
- 「自己紹介」 ダーリンはフィリピン人。
- フィリピンと旅行と犬が大好きです!