JETROフィリピンは26日、「エドテックオンラインマッチングイベント」の開催レポートを発表しました。
エドテックオンラインマッチングイベントの開催レポート
フィリピンのエドテック(EducationとTechnologyを合わせた造語)市場における商機拡大の潜在性(注)に注目し、ジェトロは2月18日から19日にかけて、「フィリピン・エドテックオンラインマッチングイベント」を開催した。フィリピンのエドテック市場の特徴や課題を踏まえたサービス、富裕層をターゲットとする日本のエドテックサービスに関心が集まった。
ジェトロがフィリピンにおいて、同分野でオンラインの商談支援のイベントを実施するのは、2020年8月にフィリピンで初めてオンライン開催された「EduTECH PHILIPPINES VIRTUAL SUMMIT」への出展に続き2回目(2020年8月26日記事参照)。今回のイベントでは、日本からはeラーニング(e-Learning)やプログラミング教材などの教育ITソリューション提供企業、学習支援デバイス・サービスなどの企業9社(添付資料表参照)が参加した。
フィリピンでは、エドテックは、教育の質の向上や校務の効率化につながることが期待されている。新型コロナウィルス感染拡大のため、フィリピン教育省(DepED)は、教育省令7号に基づき、私立学校および高等教育機関が2020年6月以降に再開することを許可したが、同省令13号に基づき、教育提供方法に関する私立学校向けにガイドラインを公表し、教育提供方法としてオンライン遠隔教育、部分的遠隔教育、テレビ・ラジオ教育などが要求されている。
また、同省令30号に基づき、2020年10月から公立の初等・中等学校でも授業が再開されたが、オンラインツールや紙の教材を利用しながら非対面、遠隔で授業を実施している。
商談会に参加したフィリピンのeラーニングシステム開発企業は「フィリピン市場は情報通信技術(ICT)の未整備、ICTリテラシーの低さなど日本とは異なる課題があり、課題に適応できる商品・サービスが魅力的。また、非対面での受業でも生徒や学生が楽しく学べる高品質なコンテンツのニーズは、富裕層の生徒や学生を持つ学校にあるのではないか」といい、フィリピンのエドテック市場の特徴や課題を踏まえたサービス、富裕層をターゲットとする日本のエドテックサービスに、市場進出の可能性をうかがわせた。
今回のイベント開催に当たりジェトロは、市場動向などのガイダンス・商談準備のための個別ブリーフィングの実施、販売代理店やビシネスパートナーとなりうるフィリピンのエドテック企業や学校に販路を有するディストリビューターなど18社と約50件の商談アレンジなど、参加日本企業を支援した。ジェトロが実施するエドテック分野のサービスについては、「教育産業(EdTech)の海外展開支援」のページで確認できる。
(注)フィリピンのエドテック市場規模(2020年)は102億~108億ペソ(約224億~238億円、1ペソ=約2.2円)と推計され、2019~2025年の間に年平均成長率が15~16%のスピードで拡大する見込み(2021年01月14日記事参照)。
(石見彩)
(フィリピン)
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