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フィリピンの労働組合についてパート2【フィリピンで役立つ!フィリピン法律あらかると第二一回】

『労働組合ができたあとはどうすればよい?』

前回は会社に労働組合ができそうな場合にはどうすればよいのかについてお話させていただいております(前回のフィリピンあらかると に掲載されていますので、見逃された方は是非ご覧ください)。今回は実際に労働 組合ができた場合にどうすればよいのかについてお話しいたします。


今月の事例

Q.弊社に労働組合ができたようですが、会社としてはどのように対処する必要がありますか?

 

 

<労働組合としての登録 >


    まずは、DOLEに申請を行い、労働組合として法律に定められている権利を取得する主体として認められる必要があります。そのためには、以下の要件を満たすことが必要です。
(a) 登録料の支払い(50ペソ)
(b) 役員の名前及び住所、労働組合の主たる事務所の住所、設立総会の議事録及び設立総会に出席した労働者のリスト
(c) 同一階層に属する従業員の内20%以上が所属していることを示すリスト
(d) (労働組合の結成から1年以上が経過している場合)その年間財務書類
(e)労働組合の検証及び付属定款、並びにそれらを承認した会合の議事録及び参加者のリスト
 なお、フィリピンにおいては一会社の労働組合が上部 団体に属する労働組合の支部として結成される場合が あります。後者の場合、上部団体が支部の開設を認める 証明(charter certificate)を発行する形でも、次に述べます、会社と交渉することのできる労働組合を決定するための投票に参加することのできる労働組合となること が可能です。もっとも、投票後に正式に法律で認められている労働組合としての権利が認められる労働組合となるためには、上記の要件を満たした上で労働組合としての登録を行うことが必要となります。

 

<EBRの決定>


  仮に複数の労働組合ができた場合には、どの労働組合と 会社が話し合いをする必要があるのかを決める必要があり ます。また、1つしか労働組合ができなかったとしてもその労 働組合が全従業員を代表して会社側と交渉する権限を有することにしてもいいかどうかが決定される必要があります。このEBRの決定方法としては、以下の3通りがあります。
(1) 会社が自発的に従業員の過半数が所属する労働組合を認める方法。従業員の過半数が所属する労働組合が存在する場合には、会社の側からその労働組合をEBRとして認めて交渉を開始することが可能です。ただし、他にEBRとなることを要求している労働組合が他には存在しないことが条件となります。
(2)投票により選任する方法
(1)の状況にない場合には、EBRを決定するための投票を従業員が行う必要があります。この投票実施の申立は労働組合が行うことが一般的ですが、労働組合がこれを行わない場合には、会社の側から投票手続を行うことを求める申立を行うことも可能です。
(3)労働組合間の合意により選任する方法複数の労働組合がある場合、これら労働組合が合意してEBRを決定することも可能です。
 以上の経緯を経てEBRとなった労働組合と会社は交渉 を行う義務があります。逆に言えば、EBRが決まるまでは会社はどの労働組合とも交渉する必要はないとも言えます。

結論

A.会社としては労働協約(CBA)を締結するための交渉を行う義務が発生しますが、従業員の過半数を代表する労働組合が決定するまではその義務は発生しません。このような労働組合の決定は、投票または会社による自発的な承諾によりなされますので、その後に交渉を開始すれば足ります

 

本稿においてフィリピン法に関する記載につきましては、Quasha, Ancheta, Peña & Nolasco法律事務所の監修を受けております。



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